劇場公開日 2018年4月14日

カーキ色の記憶のレビュー・感想・評価

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4.5平和と自由

2018年4月20日
iPhoneアプリから投稿

同じ時代に同じ環境にいても、経験することは、人の数だけ違ってくる。

カーキ色の軍服に纏わる記憶を、それぞれの経験者が体験談を交えて語っていくのだが、映画が進むに連れて、言葉の重みが増してくる。

それぞれの独白を流しながら、差し込まれる景色は絵画やポストカードのようだ。だが、決して綺麗だとか、感動するなんて言えない。なぜならそれは全て戦争の跡地だからだ。

鮮やかな青空の下に広がる戦争の跡地にこだまする銃声や爆音が、より一層悲惨さを物語る。

平和と自由は人間ならば誰もが望むものだと思うが、それを奪おうとするのも同じ人間なのだ。

「ラッカは静かに〜」も本作も映画館で観ることが出来て、評論家気取りのレビューを書いている自分は、なんて平和な環境にいるんだろう、と改めて認識しなければならない。

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shin