劇場公開日 2017年11月18日

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「写真甲子園の魅力が伝わる、最強のプロモーション映画」写真甲子園 0.5秒の夏 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0写真甲子園の魅力が伝わる、最強のプロモーション映画

2020年3月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

映画の中で立木義浩プロが「写真は氷山の一角」とおっしゃっていましたが、その下にある物語を感じさせる写真が良い写真。
私のようなド素人でも、心を惹かれる写真があります。
そんな写真が語るのは、てっきりそこに写っている被写体の物語だと思っていましたが、実はその瞬間を切り取った撮影者の物語なのだと、この映画が教えてくれました。

今回初めてその存在を知った“写真甲子園”ですが…なぜに“甲子園”??
甲子園の魅力はズバリ!【今年限りのチーム戦】これに尽きると思います。
一戦一戦「これが同じメンバーで戦う最後の試合になるかもしれない…」といった切羽詰まった状況のなか、チームが一丸となって実力以上の力が発揮される奇跡!
泣けるほど何かに打ち込むことの無くなったBBAには、その情熱がただただ尊くもらい泣き。(T ^ T)

でも…写真って個人プレーでしょ?
シャッターを切るのは一人なんだから、“高校生写真コンクール”で良いのでは??と思ったあなた!
そう。写真甲子園とコンクールの違いはズバリ!3人1組のチーム戦なのです!(≧∀≦)
しかも、一年かけて撮ったベストの写真で勝負するのではなく、全国で初戦を勝ち抜いた18組による撮影合戦!
勝負は3回。
1回ごとに異なるテーマが掲げられ、54人の高校生がカメラ片手に北海道東川町を駆け回ります。
そこからは時間との戦いで、撮影したデータを時間内に提出するだけでなく、写真をセレクトする時間も決められているうえに顧問がアドバイス出来るのはラスト20分のみ。
セレクトした写真を審査員に向けてプレゼンテーションするのですが…そこまで纏めあげるには様々なドラマがあります。
3人1組ってところもミソで、意見のパワーバランスが生まれる人数ではないですか。( ̄ー ̄ )ニヤリ
甲子園のようなトーナメント戦ではありませんが、様々な制限をつける事で切羽詰まった状況を作りあげるとは…。実力以上の力が発揮されるよう、感動したい大人達が仕組んだとしか思えない大会ですがww審査員が豪華!!!
プレゼンテーションした写真に、その場で講評をコメントします。
これ、もの凄い集中力と人間力を問われる作業だと思うので、審査員は相当な覚悟で臨んでいるに違いない。
真剣な高校たちに真剣に向き合う大人達にも感動しました。
町おこしの一環とは言え、泊まるところから食事まで、高校生達を全面的にバックアップしている東川町の人達も素敵。

映画は実在の人物を交えたフィクションですが、“写真甲子園”自体の魅力が充分に伝わりました。
ぜひ、実際に写真甲子園で撮影された写真が見てみたい!
どこかで展覧会があると良いのになぁ。と思ったら
なんと!アーカイブが!!
https://syakou.jp/archives/

shiron