5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生のレビュー・感想・評価
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障害ではなく「人」を観るんだ!
15歳の時に視力の95%を失ったサリヤ カハヴァッテ(サリー)氏の実話。
五つ星ホテルで働く目標のため目の障害を隠している。
無理と言われることを熱意と周囲の人の協力で成し遂げようとする。
サリーを観察して見えないことに「気づく」人達が協力してくれる。
「人を観る」ことは良い行いの第一歩です。
そして事実を知っても「人として」そのままの態度でいることも大事です。
病気や障害ではなく「人として」接しよう!
優しい人しか出てこない優しい気持ちになれる作品。
心を失いそうな時があった時にまた観ます。
本来のバリアフリーをめざす"障害者コメディ"という意欲作
これは障害者視点で描かれる、"障害者コメディ"といっていい。新しいタイプの映画だ。
本作は実話ベースだが、自虐要素もある、"障害者あるある"を楽しんでいるふうさえある。チャリティの「24時間テレビ」のパロディで話題になった、NHKの「バリバラ」(バリアフリーバラエティー)の考え方に似ている。
若くして95%の視力を失った青年が"5つ星ホテルで働きたい"という夢をめざす…という設定から、反射的に"感動しなければ"と身構えてしまうのは、おカド違い。
本作は、"障害者"の起こすドタバタ劇の中で、困難に立ち向かう前向きな青年の強い意志と努力を明るく描いているが、"健常者"の若者だってやはり立派なホテルマンを目指して頑張っている。
"障害者"を"健常者"と同等に扱うことを本来的なバリアフリーとするならば、哀れみを乞うような典型は、すでに"上から目線"なのではないか。
本作はさらに、障害者の行動や姿勢を、健常者より"模範的"に描くようなこともしていない。
主人公のサリーは、目が見えないことを隠してホテルの面接をクリアして見習いになる。理由はどうあれ、これは"経歴詐称"という立派な犯罪である。頑張れる、頑張れないの問題ではなく、本来なら即刻クビである。
追い込まれたサリーがクスリに手を出して堕ちていくところなどは、"単なるバカ"である。また目が見えないのに子守りを請け負い、迷子にしてしまうなんていうのは、愚の骨頂である。"健常者"のなかにもバカはいるし、"障害者"のなかにもバカはいるという、あたりまえを描く。
原題もシャレている。"Blind Date"というのは、"友人などの紹介で、初対面の人とデートする"ことで、お見合いの変形みたいなもの。それと"Blind=盲目、目の不自由な人"を掛けている。弱視の主人公が、ホテルの経営者や同僚たち、お客さんたちと触れあって人生を切り拓いていくことを見事に言い表している。もちろん邦題はミスリードである。
セクシャルマイノリティも含め、ダイバーシティ(多様性)な映画を作ることを是とするならば、健常者が作るこれまでの映画は偏見に満ちていた。
本来のバリアフリーとは、こんな映画を観て、"すごく笑えた"、"楽しかった”と何も考えずに言えるようになることなのだろう。
(2018/1/16 /角川シネマ有楽町/シネスコ/字幕:吉川美奈子)
人情に涙
まず主人公とその相方の友情に、圧巻だった。正直、私の親友の為に私は仕事中に助け舟を出したり、自分の親族の店で練習するとかできないと思う。プレイボーイだけじゃなく、人思いなんだなあ。弱視によって、ウェディングケーキに突っ込んだり、いろんなとこで転んだり、観てるこっちも情けない気分になった。
主人公のバイタリティもすごいし、彼を支える周りの人間の思いやりが凄まじい。
なんか勇気をもらえた。
心温まります
今年初の映画鑑賞はミニシアター系から。久々のドイツ映画です。
視覚の95%を失った青年が夢を諦めず突き進むという実話ベースの作品。笑いあり感動ありの良質の作品でした。
突然視覚を失ったら自分だったらどうするだろう、そんなことを考えつつ主人公の一挙手一投足を見守ります。
厳しい現実に触れる中で、周囲の人たちの優しさにも包まれ、見ていて優しい気持ちになれます。
夢を持ち、夢に向かって進み、そのためには周囲の人たちの小さなフォローがある。それは必ずしも主人公本位ではなく、主人公も周囲に波及させているというのが作品の良さの一つ。
「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」ということわざの引用が心に染み入りました。
性善説映画
久しぶりの独映画。所謂チャレンジドの方の奮闘記。登場人物が皆善人なので(鬼教官の前半の態度と最後の笑顔のギャップなど)ハラハラしながらも幸せな気分で劇場を後に出来る。独が直面している移民対応の面も少し反映させているが、あくまでサイド。人間性肯定の映画は好きである。
良かったけど
心暖まるいい映画だったなー、と思ったけど、せっかく夢がかなったのに、ホテルの仕事ではなくマックスと店を始めたのには少し拍子抜けしてしまいました。今までの夢を上回るくらいの新しい夢ができたということかな。
いわゆる健常者が観るべき映画
弱視の方をテーマにした映画ですが、障害を持つ主人公というよりも、周りの協力者にフォーカスした映画だと思います。
この映画を観て、周りの人物が優しすぎる、世の中そんなにうまくいかないと言う人もいると思いますが、逆にここまで優しくなければ障害者の方の自己実現は出来ないし、私達もこうあれよというメッセージだと思いました。
この映画の様な事がレアケースだと言われない世界を目指したいですよね。
とても良い映画でしたが、こんな事普通でしょ?と映画にもなる事すらなくなる事を望みます。
いい話なんだけど…。
障害を隠して夢を追い続ける青年。周囲の人達の理解も素晴らしく幸せな映画ではあるけれど…。
障害を隠すことで周囲の人達に予期せぬ迷惑がかかることも当然ある事が思い浮かべてしまう。
あくまでも主人公目線でしか語られてないのがひっかかるところ。
本当は嘘はいけない事だけれど
障がいのある人がそれを隠して働く。実はけっこう身近にあることかもしれません。
障がいをオープンにすると、かなり選択肢が狭まるのが現実というのは、ドイツでも同じようです。
この映画は、主人公が自分の障がいを受け入れていくプロセスだったのかなと思う。そのプロセスでこんな風にガッツリ挑戦できたからこそ、この障がいと共に生きていけるのだなって思う。
じんわり、泣ける
1.夢を諦めることはできません。
2. 努力は報われます。
3.隠しごとをすると、別の隠しごとをすることになります。
4.ひとりで悩みを抱えると、自分が見えなくなります。
5.どんなに努力しても、ひとりで頑張れることには限界があります。
6.真っ直ぐに生きていると、誰かが見ていてくれます。
7.人に親切だと、仲間が増えます。
8.意地悪な上司でも、芯が通っていれば分かり合えることもあるのかも。
観るきっかけはスターチャンネルでした
この映画を見るきっかけはスターチャンネルの映画紹介紹介コーナーです。私は重度の視覚障害者です。今視覚障害者向けにユーディーキャストを利用したり後は音声ガイドと言う感じです。間もともと私は映画が大好きなので普段から映画を毎日のように見ています。この映画の場合は視覚障害者を題材に位置していることもあるのでAA音数吹き替えにして音声ガイド付でえーと例えば菊池か何かでやるといいかもしれないですね共感を呼ぶと思います私はそう思いました。私障害者の人の人も十分楽しんでいます、大佑さん今日は整って今はいますシネマークサポートやシティーライツ日の活動も十分に私たちには役に立っていますし私みたいな映画好きが間に入ってこーゆー映画至ってよかったとかって言うことを映画の日好きな人の集まりか何かで話したりまたSNSなどを利用して紹介もしていたりもします。またレンタルDVDか何かでも音声ガイドがついているものもたくさんありますね。そして映画に触れるとこれはよその国の話なのでどうのこうのは言えませんけどいざ障害者になって社会復帰するまでは長い道のりがあります歩行訓練だったりまたいろんなこともあるので窓から簡単にはいかないと思いますねでも10分勇気づけられる映画の内容でとても良かったと私は思います。
視覚障害者は映画を楽しむことができるのでしょうか?
紆余曲折ありながらも、前に突き進む力強い映画でした。
実在の人物は、ここでは表すことができないくらい大変なことがあったことでしょう。
登場人物がみんないい。
極力明るくしたいという制作者側の思いが感じられました。
ドイツの映画って、あまり見たことがないので、言葉の響きがとても新鮮で、その方面でも楽しめました。
いろんな国の人たちが登場するところも、お国柄が出ていたと思います。
「障害に負けた」という主人公の言葉は重かったです。
私は元気をもらうことができたこの映画を、視覚障害者はどういう思いで見るのかなと考えたのですが、そもそも、視覚障害者は映画を楽しむことができるのかなぁという疑問が、映画を見ている間ずっと頭から離れませんでした。
認めること
ホテルマンになりたい高校生が眼の病気を発症し、通常の人の5%の視力しかないという障害を隠して研修生となり採用試験に臨む話。
誰にだって得手不得手出来ることも出来ないこともある。
確かに隠さなければ門前払いだったのかも知れないが、命に関わる問題だってある訳だし、ちゃんと向き合い受け止めれば周りも受け入れてくれるということ。
面白かったけど、登場人物みんな良い人過ぎて、毒があるのは主人公本人とちょい役程度の父親だけっていうのが物足りず、結局一人であたふたしていただけっていうのがね。
ハリウッド・リメイクの予感
たまたま見たい映画がなくて、暇つぶしに見たところ、意外にもハラハラする映画だった。結末は意外(多分、原作どおりにしたのであろう)であったが、「愛と青春の旅立ち」ホテル版というところであろうか。ヒロインが友近にしか見えなかった(笑)
アメリカ人が好みそうな内容ゆえ、ハリウッドが飛びつきそうと感じました。
心温まりました、
6本目。
私だったら、クスリに手を出さないし、
私だったら、研修生の立場で口答えしないし、
まして、自分が遅刻したのに
「嫌がらせですか?」なんて言わない、
なんて思ったけど、
でも、そもそも、私だったら、夢を見ることさえ出来ず、夢を叶えるために努力せず、泣いて「どうせ、見えない」って諦めてたと思う。
周りのみんなの優しさにも、本人の心の強さにも感動しました。
自分に嘘をつくということ。
自分に降りかかった「障害」。自分の夢を大きく左右するそんな「障碍」をひた隠しにして進もうとする青年。どうにか自分に「嘘」をついてまでも。しかし、物事は
そんなに上手くはいかない。それが人の宿命。もがけばもがくほどその「現実」に足を取られる。周囲は応援してくれたり、助けたりする。当然そんな奴らばかりではない。
自分の「行い」を直視し、自分の生き方が「あさはか」であると、白目をむく者もいる。
納得のいく終わり方であったと思うし、メトロの階段から落ち、入院する彼が、障碍を持つ者の「悔しさ」を身につまされる。前々から彼の障碍を知っていたと思われる鬼教官。
「グラス磨き」の洗礼に涙した。予定調和(予想通り)な終わり方ではあったが、彼の周りには、予想以上に色んな人間が取り巻いていることに滂沱した。
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