劇場公開日 2017年7月22日

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「近未来の香港としてあり得る話」十年 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5近未来の香港としてあり得る話

2019年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

第3話「方言」は面白かった。急には起きないだろうが、描かれたような形で(つまり、政治ではなく経済的必要性で)、世代交代とともに、少しづつ地方語が駆逐されていくのかもしれない。
第4話「焼身自殺者」は、香港で起きるかどうかは分からない。しかし、チベットでは、非暴力主義の抵抗として、実際に今でも起きていることで、若い人も少なからずいるという。
第5話「地元産の卵」は、“言葉狩り”の状況も描写され、ハッとさせられた。同じ全体主義体制でも、ソ連では地域性や民族性は尊重されていたようだが、今の中国政府の極度に中央統制的なやり方を見れば、現実になっても少しもおかしくない。

上記の3作は、近未来の香港としてあり得る話であって、とても興味深かった。

Imperator