劇場公開日 2017年5月27日

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「ガラパゴス化する香港映画」おじいちゃんはデブゴン うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ガラパゴス化する香港映画

2021年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

特攻爺爺 THE BODYGUARD 日本語タイトル おじいちゃんはデブゴン
タイトルからして往年の「燃えよデフゴン」を踏襲しているのだから、当時のコミカルなアクションカンフーを期待していたのですが、思わぬシリアス路線でおまけにR15指定というハードなドラマでした。

ハッキリ言ってかなりチープな作りで、擬闘以外に見るべきものの無い苦しい展開です。香港映画の現在の姿なのだとすれば、すっかりガラパゴス化しているようです。今やワイヤーアクションですらハリウッドに流出してしまい、優秀な人材は香港に残っていないのでしょう。

せめて脚本がしっかりしていれば、ドラマ部分だけでも楽しめたのかも知れませんが、編集の仕方なのか何なのか、切るべき部分と、残す部分が変だと思います。それとも香港映画の民族性とでも言うのでしょうか。

主演のサモ・ハンは、さすがの演技力ですが、しゃべらなさ過ぎで、共感できません。この映画のターゲットが誰なのかよく考えて欲しかった。見たいのは、身軽に飛び回るデブなおじいちゃんで、演出はそれを生かすための最小限のものでよかったのに、もう身軽でも、コミカルでもなく、黙って、ひたすら飛び込んで来る敵を打ちのめすだけ。ストーリーになんのひねりもなく、かなりがっかりしました。

ハリウッドとは、資本規模が違うのかも知れませんが、デンゼル・ワシントンや、リーアム・ニーソンがバリバリのアクション映画をこなしている現状と比べて、香港映画はもう限界を迎えているのでしょうか。優秀な人材は香港に残っていないのでしょうか。普段から中国の映画は見てないので、詳しくは分かりませんが、もう少し頑張って欲しかった。

2018.3.12

うそつきカモメ