哭声 コクソンのレビュー・感想・評価
全159件中、41~60件目を表示
よそ者
韓国のある村で、村人が自分の家族を殺す事件が多発。警察官の主人公が、自分の娘が呪われるのを防ぐために日本人のよそ者を追い出そうと頑張る話。
.
アジア版エクソシストと言ったようなところで、途中ゾンビ映画になりかけたり、ロード・オブ・ザ・リングのゴラムっぽいやつが出てきたり、このちょっと間違えばB級に転んでしまいそうな話をちゃんと意味のある話に落とし込んでいるところさすが韓国です。
.
主人公初め村の人はみんな國村隼演じる「よそ者」を実際に自分が見た訳でもないのに噂だけで悪者と決め付けて追い出そうとする。やっぱ日本人目線で見るからどうしても國村隼が黒幕だとは思えなくて、主人公の思い込みだけで突っ走る態度に終始イライラ。
.
でもこの映画、人それぞれ犯人であって欲しい人を犯人だと思い込んで見れば誰でも怪しく見える。人は見たいものだけを見て生きていくものだからね。よそ者はよそ者だと決め付けて、身内を疑おうとしない。そんな民族差別的な要素もあってとても良かった。
.
おばけ系ホラーではないけどめっちゃ怖かった。じわじわずっと怖い。
.
國村隼さんが圧巻の演技!
國村さんが怖すぎてチビった(笑)
思わず「コクソン」って調べました。
泣き叫ぶという意味みたいです。
映画の冒頭は笑いもあったりしますが徐々に笑えない状況になります。
最後はハラハラし過ぎて寿命が縮まりました。
この役を國村さんにオファーした監督?にセンスを感じます。
ファン・ジョンミンが最後に見せる気味悪さにも震えました。
こんな状況に自分がおかれたら…と、考えながら見ると更に怖さが増します。
理解に苦しむけれど、なかなか面白かった
鬱陶しい雨が降る中、捜索が続くといえば、『殺人の追憶』。そんな感じのサスペンス刑事ものかと思いきや、オカルトタッチの宗教観や哲学?などにも行き着く高尚なホラー映画でした。時間の長さも苦痛にならず、終盤は特に「悪魔の正体とは?」と謎を知りたいばかりに画面にくぎ付けになってしまいました。二転三転するストーリーに振り回されたあげく、はっきりした結末を知ることもできないまま終わり、どう解釈したらいいのかと、呆然としました。でも、原始的な呪術ホラーの気味の悪さは完成度が高く、見応えがありました。
平和な韓国の村(谷城/コクソン)に突然起こった奇妙な殺人事件。村にいつの日から住みついたよそ者の謎の男(日本人)が怪しいと噂が広まり、「男は何者か?」を探っていくことで事件を解決しようとする村の警察。
序盤、ふんどし姿で鹿の肉を喰らうシーン、おぞましくて怖かったです。何者かわからない國村隼さんの怪演が本当に恐ろしかったです。最後の悪魔の姿は強烈でした(どこかで見たことあるぞ感があった。ケン・ラッセルの『ゴシック』に登場する気味の悪い小さい悪魔に似ていたような?)
疑心暗鬼を生ずというように、人は恐怖や不安におびえている時は、思い込みや強迫観念に囚われたりするもの。結局、食用の豚が食べた毒キノコがそもそもの発端だったと思われるが、主人公警官を筆頭として、村人たちは惑わされるばかり。集団ヒステリーのような状態だったのかも。
聖書からの抜粋であろうイエスの言葉が最初に掲げられたので、宗教的な意味があるのだろうと憶測はできます。でも詳しいことはよくわからなかったです。ラスト近く、悪魔姿の謎の男(國村隼)が語る言葉とオーバーラップしているので、それは神の声なのか?悪魔のささやきなのか? 悪魔の姿は神父の心象風景なのか。そもそも、日本人男は死んでいるはずなのに。
<映画の冒頭に出てくる言葉>
人々は恐れおののき、霊を見ていると思った
そこでイエスは言った
なぜ、心に疑いを持つのか?
私の手や足を見よ。まさに私だ。
触れてみよ。このとおり肉も骨もある。
(ルカによる福音書24章 37-39節)
余談
主人公のジョングが、たまに、ダチョウ倶楽部の上島さんに見えてしかたなかった。
殺人事件が発生しても、すぐに駆けつけず、朝食食べてからでした。(笑)
殺人事件など起こったことのない平和な村。
時々、出てくる朝焼けの山々が美しい。
驚異のトリプルミーニング
哭声もコクソン、村の名前も谷城(コクソン)、そして國村隼もコクソンだ。途中で警察官ジョングが屁をこいたのだが、これで損をしていれば、それもまたコクソンだ(こじつけ)。
連続猟奇殺人事件と思わせておいて、実はホラー映画だったという展開で、しかも最後にはアッと驚くようなどんでん返しが待っていた。閉鎖的な村だけに、殺人現場に残された人物が悪質な皮膚病のような症状を持っていても、霊的なものとしてとらえ、祈祷師を呼ぶまでに至るのですが、普通に病院行け!と言いたくもなった。
祈祷師対決も鐘の音がうるさくて、ついボリュームを絞ってしまいました。こ、これはギャグなのか?と、全く信心深くない者が見ると、コメディとしてしか感じられなくなるのです。そして不気味な女の出現・・・え、今さら出てくる?と、ナ・ホンジンは理解不能にしてくれる天才なんじゃないかと思った。裏を返せば、幾通りもの答えがあるような作品。
『エクソシスト』とかは、金品を要求しない。日本でもそうだけど、高額報酬を求めてくる祈祷師はほとんどがインチキだ。などと考えながら見ていたら、失敗してる!バカ正直もいい加減にせーよ!と、もう興味を失いかけたのですが、エンディングは秀逸。あとは皆さんで考えてくださいね、と・・・
結局、キノコもやばかった。今の世の中から考えると、菌とかウィルスとか感染症とかに敏感になってしまい、全部これのせいでしょ!と勝手に解釈しましたけど、とにかくオカルトを信じたら負けなんです。だから、この文も信じないでください。
信じるものは救われる?
ラストがよくわからなかった。
が、とてつもなく辛く、むごい。
誰を信じればいいのか?善と悪がわからない。
敵味方、善悪の区別をしようとしていたのがバカげていたのか。
祈祷師は、
悪魔を苦しめる力があった。
かなりの霊力があるのだろう。
それでも勝てないことを知っていた。
悪魔を利用して民から金を取る。
牧師は、
呪いなどは信じない。
現実的なことを話す。
若い女性は、
急に現れ信じろと。
ラストで家の門を通り、戻ったところで結界が骸骨に変わっていく。
家に戻らなければ助かっていたのだろうか?
信じるべきは、あの女性だったのか。
鳥が3回鳴いた後、
聖書ではペテロがイエスを「知らない」と言いイエスのもとを去り、その後、イエスは十字架についた。
鳥が3回鳴いた後、
女性(イエスを象徴?)から離れなければ、事態は変わり、家族が亡くなることはなかったのか。
そして、悪魔は諭すように、心に問いかけてくる。
これがまた謎。
見方、信じ方によっては結果が変わっていた
ってこと?
悪魔にもイエスにもなりえたの?
観終わったあとに、どっと疲れを感じた。
途中で観るのをやめることもできず、最後までどうなっていくのか惹きつけられていた。
國村さんの崖の下での表情が、ホントに同情心を誘い、混乱に拍車をかけた。
そこか!!!
一般的なサスペンスかと思ったら怨霊要素ありありのホラーサスペンス。
呪いの掛け合いもあり最後まで真相が分からなかったけど、最後は一応答え合わせがちゃんと出来るように描いているので、変なモヤモヤは無いかな。
娘を思うあまり突っ走るお父さんの行動に「落ち着け!」と言いたくなったりもするが、総じて、こぼさず必要情報を描いたのではなかろうか。
ところで呪いをかけられた娘の演技力よ。すごい…
過度な不気味さはないので、ちょっとスリルを味わいたい人にはオススメかな。
----- ココからネタバレあり -----
観賞後の閲覧推奨。↓
白い服の女は「村の守護神」なのだそう。
「悪魔ではない」ことこそ判明するけれど、何だったのかはちょっとわかりにくかったので、参考まで。
國村隼の恐ろしさ
全体的な重苦しい雰囲気はやはり韓国映画ですね。
でも今作はちょっと違って、少し非現実的であるものの、霊だの悪魔だの通り越して、普通にリアルに感じさせてくるところが怖かった。
ジワジワと襲ってくる恐怖で、常に緊迫感のある雰囲気が漂っています。
本当に最後まで真実が分からず、ラストの終わり方もえげつない。
何が本当で何を信じればいいのか、というシンプルだけど深い意味が込められていました。
子供のもがき、暴れる姿を見るのは親はもちろん、観ているこちら側も辛くなります。
そして、MVP國村隼。
こういう役はよくやりそうなのに、あまり見たことがなかったので、むしろ新鮮でした。
無表情さ、狂った様子、祈祷師としての姿、気持ち悪い笑い方。
こんなに多才な方だとは存じ上げませんでした。
素晴らしかったです。
祈祷師をすぐ呼ぶというのは韓国の文化なのでしょうか?
少しツッコミどころもありましたが、息も付かせぬ先の見えないストーリー展開はとてもよくできていたと思います。
モヤモヤさせる事が主題なら成功している
なんぼ田舎の警官とは言えアホすぎる。
野生のキノコで正気を失い、暴力行為に走るとかホラーっぽいのにそこに着地せず、國村隼をぶちこんで、オカルトの世界に(笑)
科学的な検証など何処吹く風(笑)
ただただ噂話に翻弄され暴走する警官、村人。
まともなのは教会の神父だけと言う(笑)
散々オカルトめいた状況をひっぱり、祈祷師を呼んでお祓いするが、作中でて来た事件現場で何やら儀式くさいお供えが散見し、國村隼がやっている事なのか?地元の祈祷師がやっている事なのか?解らなくなってくる。
白い服の女も見えてる人と見えてない人の区別くらいつけてくれりゃ良いのに。
國村隼についても同様で、大学教授?僧侶?とか噂だけしかない。演出で見せられるシーンも現実にあった事か想像で語られるものか?判断がつきにくい。
ゾンビもどきの扱いもわからない。
幻覚キノコのせい?悪魔が宿った?一切の説明はない。
白い服の女、祈祷師、國村隼、善か悪かなど区別なく主人公から見れば“誰かのせいにする”しか道がない状況は観ている側も混乱させられる。
ただ國村隼の怪演が作品を際立たせたと言える。
冒頭から褌一丁で血まみれだし、疎外感たっぷりの外国でいる日本人らしい姿を見せたかと思えば、偏見や思い込みでイメージが固まってしまうと理解し合うのが容易ではない事を伝えるシーンはちょっと凄かった。
ラストはどうしたら良かったのか?わからないままで終わってしまうので最初から最後までモヤモヤし通しであった。
ジャンルミックスな怖い映画
小さな村で起こった一家惨殺事件。
サスペンスと見せかけ、ホラー。でも単純なホラーとも言えない妙な映画だった。霊が出てくるホラー、ゾンビ映画、シリアルキラーを捜査するサスペンス、結局どんな映画かわからないまま終わってしまった。
でも、妙な怖さは感じたし、祈祷師(ファン・ジョンミン!)の胡散臭さや祈祷シーンのおどろおどろしさはよかった。
でももう少しわかりやすくしてくれると一般の映画ファンにはありがたかった。
信じる者は救われません
善き人だと思っても悪魔と繋がっている場合があるし、その逆も然りで、物事には裏の裏の裏があって、信じる者でも救われないという、絶望型ホラーでした。
作品を鑑賞していると、コミニュティの一人が原因不明の病気にかかり、それがどんどん感染して村中がパニックに陥り魔女狩りに至った人類史を見ているようでした。祈祷のシーンはアドレナリン大放出で、あんなんだったら皆んながトランス状態になってしまうし、色々信じ込まされてしまうのもうなづけます。つまり、人間は賢そうにしているだけであって、決して理性的ではなく感情的な生き物なのです。
げに凄まじきものは人…
韓国ではこの映画、どう受け入れられたのだろう?
娘を救おうとして頑張った良い父?娘のために狂っていく父?
他者の意見をきかずに盲信。なのに、自分の感情に振り回されてすぐに疑い、総てをひっくり返す。
現代の話だよねと確認したくなってしまう展開。
祈祷とかは楽しめるけれど、
いち村人ではなく、警官なのに、捜査状況駄々洩れ、噂だけで裏付けなし・法的手続きなしの不法侵入、そして…。法より自分の気持ちの方が大切でやりたい放題。
加えて、あんな天気の中でスマホ見ながらの運転…。事件の初期捜査よりも、姑の指示の方が大事…。繰り返すけれど、一般人じゃなく警官。
まあ、百歩譲ってリンチは殺人じゃなく悪霊退治と思っているのだろうけれど、でもその割にはしっかり証拠隠しの偽装もする。普通の村人の仲間も協力するから、特定の人の狂行ではないように見えるので、韓国には日本のような司法システムないのか、田舎には田舎の法があるのかと疑ってしまう。集団ヒステリーに取りつかれているようなエピソードがあれば見方も違うのだけれど、噂は独り歩きしているが、集団ヒステリーまで発展していない。
そして、格上や自分が受け入れられたいと思う人(例えば娘)には低姿勢なのに、格下と思うと自分のやりたいことを押し通そうと無理難題、言う事聞かなければ罵詈雑言・威嚇。ピーナッツ姫のお国柄?
韓国人とはこういう人と思いたくないが、観ていて不愉快になってくる。
主人公のダメっぷりを表しているんだろう(と思いたい)。
普段、まじめに仕事している、人当たりの良い善良なる小市民が主人公なら、徐々に狂気の沙汰に取りつかれるのも、悪霊・悪魔の技?と思いたくなるけれど、
上記のような惑わされやすい自己中人間が主人公だと、周りの状況をちゃんと見れなくて、自分の中の妄信に振り回されているように見える。それが監督の狙い?悪魔も悪霊も自分の心の中にいるって?
とはいうものの、映像美は必見。
昔のコダックフィルムのような艶・瑞々しさ。
風景等の構図、色使い、光と影。目が離せない。
音楽も騒がしいが、力強い太鼓のリズム。要所要所で盛り上げてくれ、狂信の世界に惑わされていく。
國村氏が圧巻。
尤も、『愛を乞う人』~『交渉人真下正義』~『パコと魔法の絵本』他にも他にもと、演技の幅の広い方で、國村氏の底力はこんなもんじゃないぞと、ファンとしては思ってしまう。
そして、子役がエクソシストになってからがうまい。ゾンビ役も迫力。
そして、ラスト。
禅問答のような、ソクラテスの対話のような問答。
何をもってして、人は相手をそうと信じるのか。
ぞれまでの、主人公のグダグダさがクローズアップされる。
そして、今まで観てきたこの映画のエピソード・映像のどれが事実なのか、夢・脳内イメージの具現化なのか、噂を映像化したものなのか。
どのピース(シーン)を取り上げて繋いでいけばいいのか…。
否、それだけじゃない。実生活でも、私は何を根拠にそう信じているのか。
映画『羅生門』も自分の視点を信じられなくなった。『藪の中』(映画『羅生門』の原作の一つ)を彷徨わさせられるけれども、この映画よりはまだすっきりしている。
この映画はラビリンスに放り込まれたままで終わる。
(藪の中で出会うのは幽霊か蛇だが、ラビリンスではミノタウロスに出会うかもしれないし)
映画館で観たら、しばらくこの映画に囚われてしまいそうだ。
ダンサブルな祈祷師「来る!」
とりあえず人んちに押しかけて怒鳴り散らして飼い犬撲殺されたら呪っちゃうな♫
この主人公のオッサン警官に感情移入ができない。自分が日本人だからか日本から来たよそ者を悪魔扱いするのは気分が良いものではないですね。日本の映画だったら、特定の国は避けてただのよそ者描写だっただろうな。
日本語がわかるから國村さんの穏やかな口調に怒鳴り散らす主人公に対して、理性的じゃなくて嫌だなって思いました。救いは唯一理性的そうな甥っ子の通訳。
祈祷師がちょっとチャラめの兄さん。日本だったら配役は江口洋介かな。祈祷シーンはカラフルでダンサブル。この辺の派手な祈祷シーンはこの間見た「来る」の祈祷シーンに被るものがある。「来る」のが後の作品だからこっちが被ってるというべきか。
韓国映画はあまり見てきてないので、先日見た「新感染」の次だったので、韓国人ゾンビすきよねー!というイメージ。あと演出が全部派手ですね!
國村さんの演技や娘さんの演技最高。
日本人がやっぱり怪しいよね→からの、ほんとはいいやつかもよ?→と思わせて、やっぱり悪もんでしたー!おーい!戻るんかい!って思ったわ。実は良い人オチで良かったよ、國村さん。
韓国版エクソシスト
クライム・サスペンスだと思って観に行ったら
韓国版エクソシストでした(-_-;)
しかも最後がどう考えても辻褄が合わず、意味が分からなかった。
(ネタばれになるので控えますが)
最初から韓国版エクソシストだと思って観れば
それなりには楽しめるとは思いますが、
それにしても長過ぎ!もっと短く出来ると思う。
.
自宅にて鑑賞。ミステリーの作り乍ら、中盤以降オカルトっぽくなり、オープニング・テロップ(新約聖書、ルカによる福音書24章 37-39節)の引用通り、進行と共に宗教色が濃くなる。K.ドウォンの“チョン・ジョング”とK.ドユンの“オ・ソンボク”もユニークだった言動が徐々にシリアスになり、後半では全く違った役どころとなった。監督の特徴である雨のシーンも多く、犬もしっかり登場した。本作に限っては、食事をするシーンが多い様にも思えた。妙なのを観てしまった想いが強く、万人にはお薦めし難いが、癖になる。85/100点。
・タイトルは物語の舞台である長閑な自然が広がる田舎町“谷城(Gok-Seong)”の当て字であり、韓国全羅南道谷城郡は監督の故郷でもある。どこか懐かしい風景とは裏腹に不気味で凄惨な事件と云う対比に正体不明の人物が跋扈する物語は観る者を惹きつけ、細かな綻びが気にならなくなる。
・'16年における第37回青龍映画祭にて、外国人として助演男優賞を初受賞した國村隼を始め、C.ウヒの“ムミョン”と謎を秘めたキャラクターを複数配置し、相対させた点が本作の大きな挑戦であり、不思議な魅力をもたらしたと云えよう。疑心暗鬼に陥り、二転三転するクライマックスから辿り着く真相は登場人物達同様、観客も惑わされ、善悪の概念が揺らぎかねない──独特な後味と輝きを放つ反面、好みが分かれる所であろう。
・H.ジョンミン演じる祈祷師“イルグァン”が儀式を執り行うシーケンスは約15分間に亘り、ノーカットで収録された。國村隼が行う祈祷シーンは監督曰く、ネパールのシャーマニズムを参考にしたらしい。“ヒョジン”のK.ファニは、もがき苦しむシーンに活かす為、約半年間モダンダンスを習ったと云う。
・クライマックスで登場するカメラは、'78年製ミノルタハイマチックS(Minolta Hi-Matic S)である。冒頭の引用──イエス・キリストの科白を繰り返し、写真を撮る國村隼の掌には聖痕も見られる。もし仮にK.ドウォンの“チョン・ジョング”が云い付け通り、三番目の鶏の鳴き声を待っていたらとも思うが、これらは個々のアイデンティティーが露呈する場面なので、結果は変わらなかったのではと思われる。
・鑑賞後に矛盾してる、辻褄が合わない、破綻している等と云った事を感じたのなら、それは先入観や固定概念がきっと邪魔をしている。亦、面倒臭さから思考停止に陥ったり、自分なりの解釈や熟考を止めると、消化不良、観客に丸投げ等の残念な感想を持ってしまう。思い込みや僻見等を捨て、フラットな状態で観れば、違った解釈が産まれてくるのではないだろうか。何より監督自身が生粋のクリスチャンである事を鑑みれば、自ずと答えが浮かび上がってくる。
・鑑賞日:2017年9月11日(月)
面白いのにもったいない
最初の半分までは最高に面白く高評価だった。謎な事件にリアルな演技と迫力にドキドキが止まらず見入りました。
後半のゾンビ登場から萎えました。何故ゾンビなのか意味わからなかったし誰?って感じ(笑)ラストの方は一気に展開がぐちゃぐちゃになり面白くなったのに、主人公の父親が無能すぎるのと感情任せすぎて何の役にもなってないし、本当にイライラが止まらない。
あほすぎて見るのを辞めようかと思ったくらい判断能力がない。
みんな死んだのも父親の無能な選択のせい。
終わりはスッキリしなかったので面白かったけど評価は3.5
全159件中、41~60件目を表示