劇場公開日 2017年11月11日

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「GBWのスピンオフ?ではないけれど」密偵 sh_timeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0GBWのスピンオフ?ではないけれど

2018年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

実を言うと、観る前まで「グッド・バッド・ウィアード」のような思いっきり娯楽寄りのノリだと思っていたので、真正面から植民地時代の緊張を描く内容に面食らう。(これでも史実からかなりエンタメ化はされていますが)

全体としては、最後まで絶妙に「こういう描写好き!わかる!最高!」みたいな場面が続くので、大満足でした。
あと安定のソン・ガンホ。

拷問について。覚悟していけば耐えられるレベルの描写だったものの、ある場面では「あとでラストジェダイ観に行こう」と意識が現実逃避。耐性の無い人は目をつぶった方がいいです。

緻密な演出は一見の価値あり。
列車の舞台セットの作り込みも凄まじいけど、個人的に気に入ってるのは、市民の演出。

背景のモブの描写が活き活きしていて、型にはまった時代劇感が一切ない。
こういうこだわりに一人のモブの人生すら画面の端に描いてやる、という意気込みを感じて非常に好み。

ただ、もう少し、GBWのようにケレン味があっても良かったかなとは思った。なんというか「虹色のトロツキー」だこれ。安彦さんの近現代もの漫画っぽい。真面目さが。こういうのを映画でやれるっていいな。

うっかり、かなり戯画化されたキャラや話を期待してしまったこともあり、総論としては★4評価。
しかし!スパイものが好きな人は絶対見たほうがよいですよ。

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sh_time