「光と影の哲学」光(河瀬直美監督) self-reference engineさんの映画レビュー(感想・評価)

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光(河瀬直美監督)

劇場公開日 2017年5月27日
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光と影の哲学

他の評価の方もあるように、ラブストーリーとしてはイマイチ感が否めませんが(むしろラブストーリーが主題ではない気がするのでそれを期待するとつまらないかも)、多くの方にとって普段馴染みの少ない音声ガイドという職業を題材に映画の中で映画を題材としている自己言及性、光と題して、逆説的に影の部分に暗に焦点を当てている点、など河瀬監督の光と影の哲学的なものを感じました。夕日など光の描写にこだわっている部分があったり、音声ガイドという仕事でいかに言葉で情景を伝えるかという部分に深く入ると同時に、逆説的に映像にすることで見えなくなるもの、音にすることで聞こえなくなるもの、言葉にすることで伝わらなくなるもの、は何かということを暗に考えさせてくれる映画だと感じました。映画の中で直接的には表現されていませんが、光を失うことで見えてくる世界、光があることで逆に見えない世界、そういうものを映画を見ながら想像させられます。たぶん推測ですが、そういう直接映画で表現されていない影の部分を河瀬監督は映画で表現したかったのではないか、とそう考えることで普段の生活や恋人や家族とのコミュニケーションやビジネスのヒントが映画の中に見いだせると思います。個人的には、この「光」という映画の描写に関する音声ガイドが実際どうなるのか気になって目をつぶってもう一度聴いて見た場合どう印象が変わるのか感じたいと思ったのと、惜しいと個人的に思うのは視覚障害を乗り越えた中森さんのカメラマンとしての哲学に映画の哲学が自己言及的に投影されていればもう少し知的感動が増えたかも、と思います。誰もが映画のどこかでやると思いますが、映画を見ながら目を閉じると思います。

self-reference engine
さん / 2018年1月30日 / PCから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  知的
  • 鑑賞方法:-
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