劇場公開日 2017年1月7日

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「人魚姫を扱った作品の中では一番好きかも・・・次点「魔法のマコちゃん」」人魚姫 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人魚姫を扱った作品の中では一番好きかも・・・次点「魔法のマコちゃん」

2019年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 まぁチャウ・シンチー監督なんだから、まともな見方をしてはいけない。冒頭では汚されていく海のドキュメント映像だし、次は麻雀を打ちながら客に説明する世界珍獣博物館の映像だし、「ここで笑え~」とわざとらしいシーンを流すよりは、何気ない普通に見てた方が笑えるのだ。

 そんな中で最も惹かれてしまうのが、何度も流される『ドラゴン怒りの鉄拳』のテーマ曲。あ、ブルース・リー映画の曲だよね・・・とわかっても、YouTubeで確認してしまいました。他にも日本のアニメの曲が使われているらしいのですが、わかりませんでした(笑)。

 大金持ちのリンを暗殺するために陸上に送り込まれた人魚族のシャンシャン。清楚なアイドルっぽいヒロインかと思いきや、かなりいじられキャラ。ウニを持ち歩いていたり、ドジの連続の上にケガばかりしてるコメディエンヌぶりは韓国映画風でもあったりするのです。むしろ美女といえば、赤いフェラーリを乗り回す、リウの商売パートナーの女性。性格は最悪なのですが、正面から見ると北川景子風で、横顔が常盤貴子風というかなりの美人です。迫害され続ける人魚族にはタコの足を持つ通称タコ兄の存在も大きい。

 人間たちの乱開発によって追いやられる人魚族。環境問題以外にも、人魚姫では定番である、見世物にして儲けようという企みもあるのですが、捕らえる前に銃撃してしまう恐ろしい人間の本能を見せつけたり、美味しそうな魚をイメージしたり、超人並みの力を発揮するおばあちゃん人魚がいたりと、内容は盛りだくさん。人間はどうして残虐なんでしょ・・・といったテーマもあります。リウの心も拝金主義から、金で動かない人間もいることに気が付くところがいいですね。

kossy