劇場公開日 2017年2月25日

「退屈しない2時間20分に感謝を。」退屈な日々にさようならを AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0退屈しない2時間20分に感謝を。

2016年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

楽しい

視点が切り替わるタイプの群像ドラマで、コメディーと不条理ホラーの味付けもほどよく、といったところ。人間関係や話の展開には若干無理矢理な偶然もあるが、ストーリーテリングのうまさに心地よく連れて行かれる。

青春、映画作り、震災の行方不明者と残された家族、同性愛者の生きづらさ、身近な人を失うこと。さまざまな要素が織り込まれているので、観る人によってまた違った感じ方、楽しみ方ができそうだ。2時間20分の長尺だが、最後まで面白く観賞できた。

人物(たち)の行動の動機がよくわからない場面もいくつかあるが、わかりやすく説明しようとせず、解釈を委ねる姿勢に好感が持てる。「無音」の使い方も効果的で、ハッとさせられるシーンがあった。

高森 郁哉