「冷戦を背景にした西ドイツ版『トップガン』かと思ったら全然違いました。」スターファイター 未亡人製造機と呼ばれたF-104 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0冷戦を背景にした西ドイツ版『トップガン』かと思ったら全然違いました。

2020年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1965年。西ドイツの空軍パイロット、ハリーは次期隊長候補と目されていたがバーでナンパしたベッティにいいところを見せようと橋の下をくぐる低空飛行をしたことを上官に咎められ昇進を逃してしまう。その頃数年前から空軍に導入されたロッキード製の新型戦闘機F-104の墜落事故が頻発しておりハリーの同僚達も次々に命を落としていた。ハリーは油圧系統の点検不備を指摘、隊長のディーターに食ってかかるが事態は改善されない。そして今度はディーターが飛行中に失神する事故が発生、ハリーはディーターの意識を戻そうと機体を接触させるが・・・。

60’sサウンドに彩られたドイツ製『トップガン』みたいな話だと思ったら途中から社会派ドラマにシフト、ベッティが村八分に遭ったりとウィリアム・フリードキンの『L.A.大捜査線/狼たちの街』以来の意外過ぎる展開に。あくまで史実に忠実なドラマのようですが前半の戦闘機シーンに尺を割きすぎてバランスが悪い残念な出来になってしまっていました。それでもこんな社会派ドラマを真正面から作れるドイツという国の偉大さは感じましたが。

よね