劇場公開日 2017年10月27日

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ブレードランナー 2049のレビュー・感想・評価

全463件中、121~140件目を表示

5.0重みが桁違い

2018年1月9日
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鑑賞方法:映画館

ドゥニ・ビルヌーブ監督は凄いことをやってのけたと思う。前作の、「人間とレプリカントの違い」や、「レプリカントを愛せるのか」などのテーマをより深め、壮大になっている。第一作はこんなに重いテーマだっただろうか。確かに前作の世界観とテーマは歴史に残しても良いくらいのものだったが、本作は感情を奮い立たせるような、自身が体験したことのない思いが込み上げてくるほどの作品になっている。劇場に数回足を運び、その度に胸が一杯になり、それは今もなお体に染み込んでいる。
まず本編でやられたのは、主人公「K」がレプリカントということ。最後に分かる衝撃の事実などではなく、冒頭から明かされることだ。レプリカントの狂暴性を冒頭で描いた前作とは偉い違いだ。ファンはどうしても「デッカートはレプリカントなのか」が気になるところなので、このスタンスには本当にやられた。
そして、その他の登場人物もレプリカントが大半を占めている。ここまで浸透していればレプリカントの在り方も変わっているように思えるが、変わったのは表面的な部分だけであり、心に巣食う差別意識などは何も変わっていない。それでも受け継がれる「愛」があることにとても胸を打たれる。
映画好きにしかオススメできない作品であることに違いないが、このテーマを皆で考えていきたい思いが募った。

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Mina

3.5傑作の名を汚さぬ正統派続編

2018年1月8日
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もはや伝説化した偉大すぎる傑作の続編が作られると聞いた時、正直期待よりも不安が上回った。停滞感の否めないハリウッドが連発する往年のSFファンに金を落とさせるだけのその場凌ぎの企画は他にも枚挙に暇がない。本作もそうなのではないかと思ったのだ。ましてやブレードランナーが大好きな自分にとって不快な作品にだけはなってくれるなよ、という感情が何より先行していたのだ。
結論から言うと、それは全くの杞憂だった。前作の表面だけをなぞったファンメイド作品でも信者のためのサービス映像でもなく、そのエッセンスを抽出し現代風に再構成した文句なしの“ブレードランナーの続編”だった。

美術面。
もはや時間軸的にもテクノロジー的にも、ブレードランナーの世界に一部は追いつき追い越してしまった現代。どのようなカッコイイ未来世界をデザインしているのかが一番楽しみなところだった。
今更前作の二次創作のようなサイバーパンクを提示されても、それはファンに媚びた歯ごたえのない偽物感が否めないし、だからといってバリバリのオリジナリティを押し出した新しいガジェットデザインを期待していたかというとそうでもない。あの最高にイカしたサイバーパンク世界を現代風に絶妙にチューンしてアップデートしたような世界を自分は期待していたのだ。
その点はまったく裏切られることはなかった。高さがぴったり合った無数の高層ビル、無駄なホログラム広告、多種多様な服装、無駄に沢山あるウイスキー、空飛ぶ車。前作に比べて埃っぽさやガヤガヤ感が薄くなった点は気がかりだったが、でも生活感が削がれたというほどでもなかった。
ドローン大活躍!
都市中心部以外の造形はフォールアウトで見たことある景色が多いなぁ…。

シナリオはまさしく“ブレードランナーの続編”としては満点で「いつか近い未来に問われるであろう生命倫理」を小気味よいテンポのクライムサスペンスとして誰にでもわかりやすいように昇華している。登場人物たちの苦悩や祈りが本当に生々しい。

ただ個人的にひどく気に入らなかったのはエンディングだ。それまで秀作として観れていたのに、ラスト10分で一気に作品としての価値を損なったと感じた。生命倫理という明確な確たる正解のない問いをする作品だからこそ、前作がそうであるように白黒ハッキリとつける終わり方は避けるべきだと思うし、そこにありがちな善悪構造を作ってはならないはずだ。エンディングまでは(レプリカントのメーカーが割とわかりやすい悪役として描かれがちではあったものの)淡々とグレーな世界を苦悩と迷いをもって描かれていたのに、最後はひどく平凡でつまらない
『自分の命を犠牲にしてまでデッカードを助けた主人公と、何故か実の娘ということになっていた記憶創造者の娘と会ってめでたしめでたしの美談』
として閉めたことには強烈な違和感と勿体なさしか感じられない。
時には多少強引なハッピーエンドが似合う作品もあるかもしれないが、ブレードランナーにはまったくもって親和性がない。本当に台無しにされた心地である。

謎に思った部分もある。
本来人間を欺かないはずのジョーがなぜ上司を裏切ったのか。
多少の伏線らしき演出はあったものの、記憶想像者などというレプリカントメーカーの外注先がレプリカントの子供などという設定はあまりに強引で整合性に欠けるようにも感じる。
ジョーにデッカードの子供としての記憶を植え付けたのは誰がどんな目的があって行ったのか。(子供の存在の隠蔽の手段として色々なアンドロイドに施されているのか?)

楽しい作品だったはずなのに、良い思い出にはならなかった本作。作品はいかに終わるかが重要なのだと改めて感じた。

ホログラム嫁のジョイが欲しい。
自我を持ちつつあるAI嫁なんてなかなかおぞましい設定のはずなのだが…。

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ヨックモック

3.5ブレードランナーと言うタイトルのニセモノ映画

2018年1月8日
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寝られる

やっと見れました!
感想は・・・残念!
これ、全くの別物的なモノでした(泣)
リドリーが総監督ということですがホントなの!?
サイバーパンクさは前作の方が上。雑。
SF感は全く鳴りを潜め、なんともアートな作品に。
実写版北斗の拳みたいな描写(笑)
音楽も原点に戻らせるって担当を代えた位なのにね。
監督の腕試しに使われた印象です。

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pokka

4.5ブレードランナーの苦悩

2018年1月2日
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鑑賞方法:映画館

原作と甲乙つけられない、新しい魅力を持った素晴らしい作品。

原作のブレードランナーの混沌とした街や世界とはまた違った魅力が。
静謐な世界もまた美しい。

本作もレプリカントや、AIのジョイという存在を通して、人間とは何か、信じるべきものは、大切なものは何なのかを問いかけてくる。
そのメッセージも美しい。

今だからこそ撮れる、素晴らしい作品であった。

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sannemusa

3.0もう少しスッキリできるだろう

2017年12月31日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

寝られる

確かに面白いのだが、中だるみ、半端ない❗️レプリカントの希望が誰なのか、すっかり騙される位、はまって観賞していたのに、退屈もしていた。実は前作もそう感じていた事を観賞しながら思い出していた……。

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レイ零号機

4.5いい雰囲気。大好き

2017年12月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

難しい

正直、ブレードランナーには「設定と雰囲気が公開当時には斬新だった映画」「雰囲気は最高だが、物語と盛り上がりは普通」という感想しか抱いていなかった。最近だとこういうパンクな世界観を持った作品は珍しくない。テラフォーマーズでさえこんな感じの街だったし。ゆえに、「こんなSFマニアしか支持しなさそうな映画の続編作って大丈夫か?」と思っていた。
そうしたら、雰囲気はそのままにハラハラドキドキする脚本を持ってきて、最高に面白かった。ジャンル的には刑事ものに似ている。事件の真相を追ううちに、どんどん深みにはまっていき、私情を挟んだ行動へとつながっていく感じが。

この深みへのはまらせ方が実にブレードランナー的!
ファンならとにかく観てほしい。ファンでなくとも、サスペンスチックな運びが好きならばぜひ観てほしい。

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サブレ

4.0今年一番の満足

2017年12月30日
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個人的には前作より楽しめた!

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atsushi

1.0自分には合わない。

2017年12月29日
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鑑賞方法:映画館

ファンの方には申し訳ない。
私にはこの世界観、拷問で、最後のシーンだけ美しいと感じられた映画でした。
つまらなすぎた。

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風になりたいパパ

2.0長い

2017年12月24日
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鑑賞方法:映画館

前作は10年ほど前に一度見たくらい。でも、なんとなく、今回もよく出てきた黄色い色調に水面にゆらゆら光が反射するのは、なんとなく記憶がある。

アジアンゴシックな世界観も、近未来の技術描写もおもしろい。そういう点では、やっぱりSFは未来構想のための糧だなあと思った。

ハリソンフォードがかなり老けてたから、「あれっ、ハリソン・フォードだよね?え、合ってる?」みたいな感覚を覚えながら見ました。ジョイ役のアナ・デ・アルマス がめちゃくちゃきれいで好きになってしまう。

3時間弱はちょっと長いかなー。原作読み返してみよう。

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SungHo

3.5哀しい男の話

2017年12月23日
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鑑賞から大分時間が経ってしまったので思いだせず。
映画の本題とはそれるが、唯一の心の拠り所であったホログラムの女が印象的。
時が経つに連れて自我があるように振る舞い、主人公がそれに依存してしまう。最終的にホログラムの女も、結局はただのプログラムに過ぎないと分かってしまったシーンが辛かった。

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モテラド

5.0絶望を経てKが見つけた希望

2017年12月19日
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鑑賞方法:映画館

一度では理解できず、どうしても理解したかったので二回目の鑑賞。パンフレット、その他の映画評論をできる限り読みあさってからの鑑賞。謎だった部分もやっと解決したり、また新しい解釈が生まれたり...同じ作品を二度劇場で見ることは初めてでしたが、この作品は行けてよかったなあ。

まず映像は終始美しかったです。前作の雰囲気をキープしつつも街のホログラムや看板、セットは今の技術でよりリアルに進化していました。雰囲気は同じなんだけれども、新たな世界観。2019年の延長戦と呼ぶには申し分のない映像でした。そしてその世界で描かれるキャラクター達。ほとんどが新キャラですが、どこか古典的で個性が強い。そして続投しているのはデッカードだけではありませんでした!うん、これは意外だった。二回目でやっと「彼」が折り紙で何を作ってるかもわかりました。ここはファンサービスですね。

Kはとことん可哀そうな男ですよね。二度目だとKがレプリカントだとわかってる前提なので本当につらかった。レプリカントである自分の存在、自分の愛する者、かすかに見えた希望がすべて打ち砕かれるのでずっと応援する気持ちで見ていました。不思議なものです。前作の人間のデッカードよりもレプリカントのKの方が明らかに感情移入しやすいというのですから。この点からも「人間らしさ」とは何かという問いがどれほど難解なものかがひしひしと感じました。ヴィルヌーブ監督、相当考えたんでしょうね。素晴らしいです。

ゼロから自分探しを始めた結果、本当の自分の存在意義を知り、絶望します。それでも己の意味を再認識し、そこから自分らしく生きようとするKを見出したことで、他の評論家が「泣ける!」と評する所以を初めて汲み取ることができました。

他のキャラクターも好きですが今はKの映画中の役割のことしか考えられません。こりゃあ、もう円盤買いかくていですわ。

好き嫌い別れる分野ではあると思いますが、もし気になったのならばスクリーンで見ることを強くオススメします!一部エリアならまだ間に合うかも

最終評価100点!

追記
どちらの回も50~60代の男性が多かったですが、全国的に年齢層は限られてたのでしょうか?
あとショーン・ヤングさん、再登場ありがとうございました。感動した点の一つです。

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シネマニアV3

2.5画は良いが

2017年12月18日
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何も無い希ガス

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yokobai

3.5美しい

2017年12月18日
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鑑賞方法:映画館

映画

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デルマン

4.0予想外の展開に、あり得ないと思いつつ…引き込まれてしまった…

2017年12月10日
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上映時間が長いので、なかなか時間が合わなくて観ることができなかった。でもどうしても、ビデオではなく劇場の大画面で観たかった。近くの劇場の最終上映日にようやく観ることができた。想像を超えた展開で、頭ではあり得ないと思うのに、物語に引き込まれていった。記憶は本物の記憶か、それとも植えつけられた記憶なのか? 表情が豊かとは言えないライアンが悩みながら、真実に近づいて行く姿がよかった。記憶って、自分の中でもいろいろあると思う。本当に映像として蘇ってくるものと、両親などから繰り返し聞かされてきたことがあたかも自分自身の記憶かのように思えるもの、それからそこまではっきりとはしていないものなど…観ていて、そんなことを考えた。前作から30年後の世界は、暗くて酸性雨が降る世界ではなく、白くて乾いた砂漠のような世界だった。スタイリステックで、かっこよかった。そんな世界が、CGを使わないで描かれていたのに驚いた。あまりヒットしなかったのは、その展開のせいかなと思う。この作品も前作と同じように、カルトな作品となってゆくのだろうか?

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瑞

2.0前作と同じスピード感 迫力 緊迫感無し

2017年12月7日
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テンポも遅く背景がよく分からない前作と同じでキューブリックの様にダラダラ長たらしい やはりシュワちゃんの様にスピード感あるトータルリコールみたいな作品が観たい!

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ゆたぼー

5.0見て良かった!

2017年12月5日
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泣ける

知的

色々な思いが重なり合う。真実はなんなのか?思いは真実を超える。美しいお話でした!見て良かった!!

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Senju Nsk

3.5人間とレプリカントの違い

2017年12月5日
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鑑賞方法:映画館

前作を観てからの2049だったのでデッカード、レイチェル(過去映像)が出てきた時は興奮した。
続編の作品(主人公が別の人に変わった作品)で前作の主人公が出てくる瞬間ってのはたまんないものがある。

レプリカントが旧型、新型で取り締まるようになった世の中は前作から進んでいる感じがあったし、色々設定を帳消しにする大停電はスピンオフ的な感じで映画化してくれてもいいかもしれない。

未来はこんな感じになるのか……いや、千年くらい経ったあとかな?とか思うこともあったし、内容ではデッカードとKとの関係を考えたりもしながら観たのでレンタルが出たらもう一回観てみようと思う。

やっぱりハリソン・フォードかっこいいわー。

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ハチ

3.5人間VS人間以外の戦い・葛藤~人間らしさとは?~

2017年12月5日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

「ブレードランナー 2049」70点。

使い古された・永遠のテーマである「人間VS人間以外のものの戦い・葛藤」パターンです。

必ず出てくる壮絶な戦いに、主人公が必ず陥るこころの葛藤を描きます。その原点でもある作品でしょう。
壮大なVFXを用いた「未来革命的SF大作」の金字塔でもある作品でしょう。

長いです。165分以上に長く感じます。
この監督、間を重視しすぎです。「メッセージ」の時も同様でした。テンポがあれば2H程度に収まるのでは?
1シーンずつが長い。間延びしています。と感じます。

しかもテーマは「人間とは?」「人間とレプリカントの境界線は?」です。哲学的です。ム~ン。
人との境界線が崩れる?そこは何に於いて?なるほど。

悪はどーしても傲慢な人間になり、利益重視の企業パターンとなりがちです。「猿の惑星」パターンです。
人間の方からの視点で製作するので仕方がないことでしょうか。

男性目線ですが、女性のありがたさ・偉大さも描いています。
女性にはこれができる限り、男性はどうしょうもない?
生涯「おかあちゃん」には勝てません。

私は、「人間らしさはこころ」と思っています。いい意味でも逆の意味でも。
「こころ」を「ITベンチャー企業のデジタル的マネーファースト的発想」に洗脳されてしまうと…。映画が示しています。

「SF映画」の草分けも今ではマンネリ感をぬぐえません。
でも作品自体は面白く評価できます。

H.フォード頑張るが、ヒットはムリでした🍀

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PAPAS

3.5前作鑑賞後がオススメ

2017年12月2日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

未来を思わせる映像はすばらしいです。街や廃墟を俯瞰するような映像も、そこへ降り立った時の情景も、すべてが緻密に描かれていると感じました。そして、そこで見せるライアン・ゴズリングのちょっとした仕草、表情、生き様がこれまたかっこいいです。しかし、劇中何度も突きつけられる、人間とレプリカンとの違いを考えさせられると、なんだか切なくなります。

本作では、人間とレプリカントの違いを考えさせる中で、人間とは何か、何をもって人間たらしめているのかと、難しい問いを突きつけられているようでした。これは決して荒唐無稽な夢物語ではなく、現実世界の行きつく近未来を予感させる、避けては通れない問題だと思いました。

ただ、前作未視聴だったため謎解き感が難しく、本当に理解できたのかどうかも怪しいので、機会があれば、前作もあわせてもう一度見てみようと思います。

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おじゃる

4.0アメリカに横たわるレイシズム

2017年12月2日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

 アメリカではドナルド・トランプが大統領になったことで白人至上主義者が勢いづいているという話だ。人種の坩堝、多様性の集積みたいな国であるアメリカで、民衆の精神が全体主義、画一主義に傾いているというのは、まさに不穏な現代という時代を象徴している。
 本作品は白人と黒人の対立図式のように、人間とレプリカントの差別構造を描く。小競り合いが長期にわたって延々と続くような中途半端な対立ではなく、どちらが生き残るかという究極の争いになるところがアメリカらしい。アメリカという国は精神性の深いところにレイシズムが横たわっていることがよくわかる。
 ヴィルヌーヴ監督は「メッセージ」という思索に満ちた傑作で哲学的な世界観を披露した。この作品でも人間のアイデンティティについて最終的な問いかけをしている。
 その答えが、家族や血の繋がりといったアメリカ人の大好物に近づいていくところは不満だが、必ずしも主人公の目的や行き先がはっきりしておらず、ベクトルのままでストーリーが終わるところは「メッセージ」の手法と似ていて、観客に多様な解釈を許す。「メッセージ」には及ばないものの、こちらもスケールの大きな傑作である。

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耶馬英彦