「期待外れ予想通り」銀魂　サブレさんの映画レビュー（感想・評価）

成功すればもちろんうれしく、こけてもそれ自体がネタになる最強の漫画実写化。しかし監督は勇者ヨシヒコの福田さん。成功と失敗を兼ね備えた超問題作ができるんじゃないか・・・？とドキドキしながら劇場へ足を運んだ・・・。
ところが！普通に面白かった！予算面は少々チープなところがあったけれど、空気はまさに銀魂そのものであったように思う。劇場で笑いが起こるなんて久しぶりだった。

冒頭数分でもう「この映画はこういう映画なんでよろしく！」と言わんばかりの・・・アレなんて言うんだろう？メタネタ？ガイド？とにかく、その後もチープでアホくさい展開で巻いていく。これが全く原作通りなのだから笑うしかない。
ところが！本編は紅桜編の実写化。当然シリアスシーンやアクションシーンもある。そして、これが中々よかったんだなあ・・・。主演や脇を固めるのはクセあり経験ありのベテラン俳優。ギャグシーンとシリアスシーンの切り分けなんてお手の物。そしてチャンバラアクションは適度にアクロバティックでかっこいい。宇宙船のチープささえなければかなりのクオリティになったのが悔しいところ。

というわけで原作再現度や映画本体のクオリティも中々のもの。だけれど少し物足りなかった。原作の雰囲気に忠実に従い、シーンを切り取って再現度を上げるのはゲド戦記を彷彿とさせた。あとは、映画としての見せ場がどっかんどっかんほしかったかな。