劇場公開日 2016年6月10日

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「カーアクションよりも犯罪映画として楽しめる」アウトバーン ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0カーアクションよりも犯罪映画として楽しめる

2017年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

タイトルから受ける印象をいったん全てリセットした上で、何も考えずに本作に望むと思いがけない拾いものをしたような気分になる。ドイツの高速道路“アウトバーン”が全編にわたって登場するわけではないし、原題の“Collide”のように何かが大激突するわけでもない。かといって、本編が面白くないわけでは全くなく、むしろオリジナル色あふれる犯罪映画として適度に楽しめるレベルだ。

ニコラス・ホルトは翻弄型の主人公として魅力的だし、彼とヒロイン(フェリシティ・ジョーンズ)の運命につきまとう二大ボス、ホプキンスとキングスレーのやりとりは緊張と弛緩の連続で、どこかシェイクスピア的な匂いも香る。そして最大の見どころと言えば、そこはやはりカーアクション。所要時間は短いが、ジョエル・シルバー製作だけあって制作費のほぼ全部を費やしたのではないかと思えるほど魂の籠ったチェイスを楽しめる。限られた予算内でアイディアを炸裂させた作り手とキャストの志を買いたい。

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牛津厚信