劇場公開日 2017年5月6日

「【ジャンルの思い込みを取っ払って観た方が楽しめそうなバランスの取れた作品】」追憶 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【ジャンルの思い込みを取っ払って観た方が楽しめそうなバランスの取れた作品】

2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

・2017年公開の日本のヒューマンサスペンス映画。
・1992年。親に捨てられた(もしくは同じような)境遇を持つ13歳の子供たちがとある喫茶店のママと家族同然の暮らしをしていた中で、とある事件が起こる(これ隠す必要あるのかな?笑)。それがきっかけで二度と会わないことを誓った3人とママ。それから25年、篤は警察官として、悟はガラス店の社長として、啓太は建設会社の社長として、それぞれの場所で働らいていた。資金繰りに困っていた悟が金策のために啓太の元に会いにいく途中で篤と出会い酒を酌み交わす。翌日、悟が刺殺体として発見されてしまう。篤は啓太が何かを知っているはずと確信するも、警察には過去の3人の関係を公にできない。そんな状況で事件の犯人を、啓太を、追っていく篤。  という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・ラストで発覚する予想だにしない「繋がり」に驚き
・徐々に浮き彫りになるキャラクターたちの「優しさ」が涙を誘う

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[物語]
・全く読めずに「そうつながっていたのか!」となるオチはサスペンスとして凄い。ただ、出来過ぎていて若干の無理さも多少感じつつ。ヒューマンドラマとしては、涙腺を誘うラストになっていました。皆さんの演技の力だと思いました。出来れば、3人とママとの関係や背景をもう少し時間をかけて表現してもらえたら、涙ボロボロだった気がします。もちろん、現状で十分涙できますが。

[演出]
・サスペンスとヒューマンドラマのバランスが取れた作品だと思いました。ただ、バランスが取れすぎていて?もっとどちらかに振ってくれても良い気がしました。ラストの「衝撃」と「涙腺」も、どちらもバランスよくほどほどにでした。ある意味、その両立さが凄いのかもしれませんね。

[映像]
・田舎町の雰囲気が、懐かしさを感じれてとてもよかったです。

[音楽]
・際立って感じたことはありません。

[演技・配役]
・岡田准一さん、小栗旬さん、柄本佑さん、長澤まさみさん、木村文乃さん、安藤サクラさん、吉岡秀隆さん、皆さんすごい!みんな「人間っ」って感じが凄いしました。おかげで、ドロドロ下部分も含めて物語への感情移入がしっかりできたのだと思います。

[全体]
・「サスペンス映画が観たい!」と意気込んで観てしまったので、今回は少しの物足りなさも感じました。しかし、途中から「これはサスペンスではなくヒューマンドラマだなぁ」と切り替えられたことでラストはしっかり感動できました。両者のバランスが取れた作品なので、「これはサスペンス」「これはヒューマンドラマ」という思い込みを可能な限りとっぱらって、見えたままに感じたままに楽しむ姿勢で鑑賞された方が良い映画だと思いました。ありがとうございました。

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3104arata