「ただただ、美しい。」若葉のころ やべっちさんの映画レビュー(感想・評価)
ただただ、美しい。
光、新緑、水飛沫、画面に映る映像はただただ美しく、度々静止画でみたくなるほど。
男はみんな角刈り、女はみんなオカッパ、先生は体罰ok、なんとも昭和的なのに間違いなくそこは現代であって、そこから感じる少年少女の純朴さは今の日本にはないもので、なんとも貴重。
娘、学生時代の母親の恋愛がクロスして描かれているのだが、正直娘の方は蛇足で、全て母親のほうのシナリオにふってほしいくらいそちらはよかった。
人生なんとも思うようにはいかなくて、すれ違い、あのときああしてればの選択の連続は、切なくて甘酸っぱく、青春映画の素晴らしいところだろう。
とにかく全編にわたり画面はひたすらに美しいが、余計な娘の話とか、シナリオ全体に深みがもう少し欲しかったのは確実で、その辺は減点要素。
エンドロールの美しさは天下一品、美しい音楽とともに揺れる木々の葉、学生服はずっとみていられるだろうし、それを観るためだけに鑑賞してもいいだろうくらい綺麗だった。
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