劇場公開日 2016年5月21日

  • 予告編を見る

「うーん」少女椿 ゆうこさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0うーん

2017年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

原作ファンです。レンタルで見ました。
うーん、なんだかなぁ!!

①ヴィジュアル
原作とはまぁかけ離れていますが、独創的でなかなか良かったんじゃないかなと思います。ただエキストラの方で完全に私服みたいな衣装もあればSFチックな奇抜な衣装もあれば…統一感なさすぎ。なにを表したいんだ。確かに異様な雰囲気は出てましたしそれが目的ならいいんですが…。

②設定
おいおい。見世物小屋というものをぴんとこさせるため、また現代の表現規制の風評でしょうか、障がい者への遠まわしな配慮なのか、サーカス団という設定。うん、まぁ、まぁ、いいでしょう!でもね、時代設定なんとかならなかったのかよぅ。なんで少女椿の世界をワゴンカーが走ってるんだよぅ。なんで少女椿の世界に女性憲兵がいるんだよぅ。

③役者
大根でももっとましな演技ができます。これに尽きます。そうはいっても、この作品は演じるのにとても難しかったと思います。主演の中村理沙も風間俊介もよく引き受けてくれたな。エロいしグロイし理解が難しいし問題作だし、でも昔から人気があって作者は大御所漫画家で…。そういった異常な難しさの中で、よくやっていたと思います。全員が手をゆるめることなく全力で向かっていった、そんな感じはします。それは右においといてなんだこの演技は!!

④脚本
おや、二次創作かな??というくらいのオリジナル要素。もはや見てる途中から少女椿を見ている気がまったくしませんでした。私は今なにを見ているんだろう…あ、少女椿だ…みたいな。原作が瀕死状態。でも逆に、完全に二次創作だと割り切って見てしまうと、なかなか面白かった。あ、こういう話もありえたんだな、と新しい少女椿が見えたような気がします。ハッピーエンドになりそうな雰囲気の時は、すこし嬉しかったです。救いのない話だと分かっていて映画をみたので、こういったハッピーエンドもいいんじゃないかな、なんて考えてしまいましたし、まさかの感動。少女椿で涙腺が緩む日がくるとは思わなかったなぁ…。それは左においといてなんだこの脚本は!!!

⑤総評
なんとも言い難いです。すごく微妙です。…いや、「少女椿」としても「映画」としても酷評したい内容なんですけど、どこか面白かったなと思ってる自分がいる。それは脚本です。やっぱりオリジナル要素が多かったこと。これは原作ありきの実写化においてはタブーです。しかし別の世界線、パラレルワールド、キャラクターたちがまた原作とは違った生き方をしている。そうそう、そこでこうなってたら…こんなことにならなかったら…。一種の二次創作という観念でしょうか。そこが原作ファンとして見応えがあった。もちろんそれを良しとしない方が多いでしょうが、私は少なくとも楽しめた。駄作ではあるものの、面白かった。これが素直な感想です。

コメントする
ゆうこ