劇場公開日 2016年11月19日

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「音と表情」聖の青春 mintoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5音と表情

2018年2月7日
iPhoneアプリから投稿

最初のシーンはいらない、「人や」のセリフもわざとらしいし、一般人があの状態で将棋会館に連れてくわけない。連れてくなら事情を知っている身内だろう。村山という人間がどういう人間が一発で説明したかったのだろうがあれは冷めてしまった。
音の使い方はとてもいいと思った。弦1本で鳴らすようなBGMは駒の音を際立てているし、役者の表情による演技を邪魔しない。
役者の演技はすごい、特に説明なく表情だけでバトルを展開するというのが映画として素晴らしい。
人間ドラマに重きを置いているのもいい。
染谷将太の鼻血だしながら戦うところは、グッと来た。情けなくて、わかってるのだけど、どうしようもない。あれは僕たちなのだ。その遠くに村山や羽生がいて崇拝のあまり憎い。文字通り命をかける村山が、羨ましくもあり哀れでもある。
淡々としているのはいいのだが、盛り上がりがなくテンポがもたつく。いくつか眠くなるシーンがあった。
でもいい映画でした。

minto