劇場公開日 2017年5月12日

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「持論を展開」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス ナポレオンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0持論を展開

2018年3月29日
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 私はガーディアンズオブザギャラクシーシリーズをジェームズガン監督の「スーパー!」の拡大版だと思っています。
スーパー!のテーマは本当に意義ある人生とは何か?その問いにジェームズガン監督は長い人生の一瞬一瞬を一生懸命生きることだとこの映画で語っています。人を愛し人に愛されそして世の中に自分は意義ある存在であることを証明する事が素晴らしい人生にする方法だと。
 今作のヴィランであるエゴはジェームズガン監督の人生観のアンチ的な考えを基礎にしています。エゴの人生観は「永遠にこそ喜びがある」。ジェームズガン監督の人生観は「瞬間にこそ喜びがある」。両者の考えはぶつかり合います。ピーターとエゴを通じて。ピーターが負けそうになったときピーターの目に映る父親エゴの肌は死人のように白いです。そこから親父であるヨンドゥのある言葉でピーターは家族、仲間たちとの思い出が走馬灯のように脳内を過ります。それからの心臓の鼓動のようにthe chainが流れ始め、ピーターは再び立ち上がり勝利します。しかしこれでは本当にこの人生観が正しいのかがわかりません。瞬間とは死がいずれ訪れるということ。エゴはその死を尊重していないことはあの山積にされた息子達が物語っています。ピーター達が本当にエゴに勝利するところはヨンドゥの葬儀です。他者の死という瞬間を尊重するということは世の中で最も美しいと映像で語っています。私はあのシーンのモデルは日本の灯籠流し花火大会だと思っています。次なる作品に期待。号泣しました。

ナポレオン