ザ・デクラインIII
劇場公開日:2016年4月2日
解説
1981年から98年にかけてのロサンゼルスの音楽シーンを捉えたロックドキュメンタリー「ザ・デクライン」3部作の第3作。前2作に続いて「ウェインズ・ワールド」のペネロープ・スフィーリスが監督を務め、90年代後半のLAガターパンクスの生態を記録。不法占拠した廃屋に住みついて路上で小銭をせびり、破滅と絶望に支配されながら明日なき生活を送る若きパンクスの姿を映し出す。「ファイナル・コンフリクト」「ネイキッド・アグレッション」といったバンド4組のライブも収録。日本では発表から18年の時を経た2016年に劇場初公開される。
1998年製作/86分/アメリカ
原題:The Decline of Western Civilization Part III
配給:ビーズインターナショナル
スタッフ・キャスト
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2016年8月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
映画「神様なんかくそくらえ」のPUNKヴァージョン的な根っからPUNKS連中のリアルな日常。
ラストの刺されて刺したパンクなカップルがシド&ナンシー、逆ヴァージョンで驚愕。
U.K.ハードコア・パンクのDISCHARGEやCrassにThe Exploitedな雰囲気のスタイルな連中だが何気にメロコアなんかも好むあたりは90年代後半らしい。
パンクバンドよりフォロワーのPUNKSを中心に描写した本作はファッションありきのPUNKでは無いリアルなPUNKSなのが最高。
T・アームストロングもRANCIDの前はホームレスで何ら変わりが無い。
ドレッドのキース・モリスも最高。
2016年4月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
これは音楽ドキュメンタリーではないということを明確にしておかなければならない。若いホームレスがパンクと出会ったということだけ。つまりパンク音楽はとってつけられたようなもので、奇抜な格好をするホームレスを対照にした社会派ドキュメンタリーとでも言うべきものなのだろうか。
前2作とはコンセプトを全く異にしている。音楽を追い続けたドキュメンタリストが新たに見いだしたテーマであろう。
これを正ととるか邪ととるか人それぞれだろうが、3部作という連なりにこだわる人は納得がいかないものかもしれない。
個人的には非常に面白いと思った。なんで彼らはパンクにこだわるのか、なぜ音楽を求めるのか、その理由はほとんど描かれていなかったけれども、音楽を中心にした帰属性と音楽が持つメッセージ性というものは非常に理解できた。
音楽に愛情をもって接していない部分に非常に憤りは感じるものの、その分、人間への愛情を強く感じるために、半ば音楽を道具のように扱っているこの作品も悪くはないと感じてしまう。そもそもパンク音楽というものは80年代90年代にはデクラインしてしまった音楽であるわけだから、パンク音楽自体に焦点を当てることには無理があったのだろう。