「カメラアングル」ブルックリン Editing Tell Usさんの映画レビュー(感想・評価)

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ブルックリン

劇場公開日 2016年7月1日
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カメラアングル

今日の作品は、2015年のアイルランドを舞台にした映画です。

この作品を用いて私が紹介したい映画の要素は、カメラのアングルについて。

まず最初にこの作品でどのシーンがカメラアングルが素晴らしいと感じたかをご紹介しましょう!

ぜひ、作品を見てからもう一回この記事をご覧になってくれたら嬉しいです。

私がもっとも感動したシーンは、後半のアイルランドの地元でのダンスシーン。主人公が御曹司から告白されるシーンなのですが、そのカメラの場所は、あまりダンスシーンでは見られない場所にありました。

ダンスシーンは、基本的に肩なめショット(OTS)を使って、視聴者も一緒にダンスをしているようなショットを使うことが多いですよね。人物はあまり動いてなくて、後ろのバックグランウンドが回転しているようなショットを思い浮かべることができると思います。

しかし、今作の私が取り上げたシーンでは、ダンスシーンなのにも関わらず、カメラは常にダンスをしている二人の横に位置し、二人ともを画面の真ん中で捉えるようなアングルでした。

カメラは常に生きているという表現がありますが、それがこのシーンでよくわかります。

なぜ、OTSにせず、横から引いて撮影したのでしょうか?

おそらくですが、そこには、彼女の感情が大きく関わっていると思います。その時の彼女の感情は、積極的にそのプロポーズを受け入れることはできないが、受け入れた方が母親のためになるかもしれないという、二つの感情に挟まれた状態です。

さらに、ダンスしているときの彼女は、彼を一点に見つめているのですが、一笑も笑いを見せません。

カメラが、二人の交わる視線とは離れれば離れるほど、視聴者はキャラクターの感情から離れていきます。

このシーンでは、キャラクターの感情、つまりダンスしているときにプロポーズして、オーケーするときは、常にハッピーですよね?しかも最上級のハッピー。ディズニー映画でもよく出てくるシーンです。

カメラアングルを使って、そのあるべき感情から視聴者を引き離し、それが彼女の感情を表現することにつながっているのです。

このように、カメラのアングルには、かなり多くの意味があります。これは、視聴者に感じ取ってほしいものではなくて、視聴者が無意識のうちに感じ取ることができるようになっているのです。なので、このように具体的に解釈せずとも、映画の世界に入ることができていれば、それを感じ取ることができているはずです。

他の作品でも、すべての作品でとても大切になってくるのがこのカメラアングルです。これは監督と撮影監督が現場で作り上げていくことで、これを見るとどれだけ監督の才能があるのかが見えてくるものですね。#市民ケーン では#オーソンウェルズ は若干28歳にして、映画の教科書とも呼べるようなカメラアングルのバリエーションとそこに含まれる意味を作り上げました。

なので、映画を見たときに好きなシーンがあれば、そのシーンを覚えておいて、YouTubeでそのシーンを探し(大概ヒットするはず!)、どういうカメラアングルが使われてて、どうやって監督の術中にハマったのか見てみると、もう一度楽しめると思いますよ!

Editing Tell Us
さん / 2018年11月3日 / PCから投稿
  • 評価: 3.5
  • 印象:  泣ける
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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