劇場公開日 2017年1月28日

「反町にしてはマシな演技をしていると思った・・ら・・」破門 ふたりのヤクビョーガミ KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0反町にしてはマシな演技をしていると思った・・ら・・

2022年2月14日
PCから投稿

ストーリーは全体にそつなくまとまっている感じでまあまあ面白かった。客を満足させるのには至らなかったが楽しませるのには成功したので少しは褒めてやりたい気がする。
だが、文句は言いたい・・・
主人公がどっちなのかよくわからない。主人公の相手役の女性が二人出てくるが取ってつけたようで話に絡んでこない。主人公がどうしてもそれをしなければいけないと言う危機感も全く伝わってこなかった。主人公のキャラ設定が情けなさすぎて日本映画の現状の情けなさをモンタージュしているようだった。二人の人間関係がよくわからない。友情・信頼・絆のようなものが作られていく過程が上手く描かれていない。グッとくるようなエピソードもない。主人公たちの人間ドラマとして上手く描けておらずインナークライマックスの部分・・・過去の声が響いてくるところはバカバカしくて唸ってしまった。
ありきたりなネタの中では主人公の生まれ育った境遇とそのキャラクターのギャップというところがオリジナル感があったかと思う。が、ストーリー全体に上手く生かされてない。
一言に要約すると昇華不良な映画だった。
この映画で良かったのはヤクザ役の主演俳優があまりCMに出てない点だろう。少し新鮮さとか非日常性を感じられた。インテリヤクザのいい味がでていたし。
原作者を含めると脚本は四人で書いている。姿勢としてはとっても褒められる。 これからもその意気でいつか傑作を作って欲しい。

タンバラライ