劇場公開日 2016年6月18日

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「登場人物の心の声はよく聞こえてくるが、共感は一切出来なかった。」葛城事件 Theo5さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5登場人物の心の声はよく聞こえてくるが、共感は一切出来なかった。

2020年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 現代の日本の家庭の鏡のような映画ではなく、ごくごく一部を抜き出した映画。
内容を集約すれば、人の気持ちを一切理解しようとせずに、絶対的に自分がただただ正しいという固定観念に囚われた一人の父親の悲しい生き様と末路が痛々しく描かれている。

映画中に漂う終始、不穏な嫌な感じが毒々しくて、決して楽しい気持ちにはならない。

基本的に狂人ばかりが出て来て、ほとんど考えが理解出来ない登場人物ばかりなのだが、役者の表情や演出から、おそらくこんな事を口には出さないけど考えているのだろうなという、心の声が聞こえてくる感じがこの映画の独特の魅力ではあると思う。

しかし心の声が聞けたとて、やっぱり理解は出来ないし、共感も全く無い。

ただただ自業自得であり、それが不幸につながる様を見ているのはとても苦しく、更に被害者遺族が一切出てこないのは説明不足というよりは救いのように感じられた。

一体この映画から何を得ればいいのかという事を考えると解らない。
狂人を理解せよという事なのだろうか。
おかしな人っていうのは全部が全部おかしい訳じゃなくて、どこか一部が本当に凄くおかしいんだっていうのをどこかで聞いたなという事をこの映画を観ていて再認識した程度だ。

Theo5