劇場公開日 2016年4月22日

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「ただただ一言、『凄い』。」レヴェナント 蘇えりし者 アルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ただただ一言、『凄い』。

2021年4月7日
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鑑賞方法:VOD

怖い

単純

興奮

家族への愛、復讐心、そして人間とは。大自然の中に放り出された人間の無力さ。醜く争い、差別し、殺し合い、奪い合う。

熊(グリズリー)との闘いはあくまでも序章。縄張りや家族を守る為に敵を殺す動物、私利私欲の為だけで見境無く殺す人間。大自然の中でどちらが本当の鬼畜なのか。

度々挟まれる壮大で厳しい自然の景色に、人間とは何かを考えさせられる。自然の明かりのみでの撮影により、幻想的で何処か穏やかに没入感を体感出来る。

本物の動物を使い、リアルな食事シーン、"死"という現実を身近に感じさせる演出。『重い』『暗い』『グロい』という言葉が、正にピッタリの映画だと思う。だが、これはこの"作品"への『褒め言葉』。

綺麗に終わらせられる訳が無いなんて、脚本の段階で監督も俳優も分かっている。だからこそ、ディカプリオも全身全霊で、グラス役にぶつかり、賞を獲ったと思う。

本作は観客を楽しませる方向性が全く違う。

名作【ジョーカー】と同じカテゴリーで、この映画は万人受けの娯楽作品ではなく、圧倒的で有無を言わさず考えさせられる作品。

実在した罠猟師ヒュー・グラスを元に、その1人の人間の生き様を本気で演じる、レオナルド・ディカプリオという俳優。2時間半、覚悟してじっくり味わって欲しい。

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アル