劇場公開日 2019年1月18日

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「こんな時代だから美しいモノが観たい!」バジュランギおじさんと、小さな迷子 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こんな時代だから美しいモノが観たい!

2021年9月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、

これからは「星のナターシャnova」

以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
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とにかく多作のインド映画の中から、海外に出てくる作品は
やっぱりハズレなしのメッセージ性と面白さ!!

インド映画のノリの良さはこの作品もしっかり盛り込まれていて
とにかく最初から楽しい楽しい!!

話は迷子になった小さな女の子を
家に帰してあげたい、親のもとへ戻してあげたい。
ただその一点の、絶対的に正しい信念を持って
国境も宗教も、役人の石頭までも超えて行く
超馬鹿正直なバジュランギおじさんの物語。

正直、そんなに生易しくない!と
突っ込みたくなるところもあるのですが
そこは、こんな時代だから、一周回って本当に美しいモノが観たい。

最近は醜さ、恐ろしさを暴く映画が多くて
それはそれで真実の報道と同じで必要なのだけど
やはり、それだけでは絶望感が増して心が腐ってしまう。

何の曇りもない正しさに貫かれた美しい映画も
心のために必要なんだよな〜〜

気持ちが晴れ晴れして感動したい方には絶対にオススメです!!

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

インド映画の楽しさの源は何と言ってもダンスシーン。
毎回手を変え品を変え、楽しいダンスシーンを盛り込んで来ます。

その中で海外に出てくるような評価の高い映画では
ダンスシーンも無駄に長いのではなく、
そのダンスシーンに、その映画の主題や時代背景や
主人公の人となりや、その町の風習など
これから映画を観るにあたって必要な情報が
きっちり盛り込まれてしっかり映画の世界に引き込んでくれる。

無駄に長いと感じる人は、主人公以外の人々の様子
こんなじいさんがこんな事してるんだ!とか
こんな習慣のあるところなんだ!とか
こういう規模の街並みなんだ!等
そういう情報にフォーカスしてダンスシーンを観ると
別の楽しみ方ができると思います。

今回大注目は主人公を演じるサルマーン・カーンを
時に完全に喰ってしまってる名子役
ハルシャーリー・マルホートラ ちゃん!!

ラストの大群衆の中で憶することなく演技する肝の座り方!
「奇跡の人」の「ウオーター!」に匹敵する値千金のあの一言!!
凄い!!この子、大注目です。

インドとパキスタンの関係などは
仲良くないという程度の知識でしたが
それほど大きな混乱は無かったです。
でも心配な方は軽くネットで調べてから行くと
さらにこの映画の感動が増すと思います。

ラストの感動の後で、
この映画にこれほど感動するなんて
私は何と汚れた世界にいるのだろう~
嘘つき政治家と小狡い官僚と
守銭奴経済人と忖度マスコミばかりの
何と薄汚い世界に住んでいることか〜と
一瞬、猛烈に悲しくなりました。一瞬ですけど〜

良い映画です。

インド映画は退屈はしないけど、物理的に時間が長いので
インド映画中心にスケジュールを組むと
その日は他の映画と時間が合わない事が多々ある。
唯一の問題はそこだけです。

@もう一度観るなら?
「時間が取れれば行きたいけどな〜〜」

星のナターシャnova