ENOLA
解説
名古屋出身・在住の映画作家で「ローン・チャレンジャー」「岸部町奇談 探訪編」などを送り出してきた林一嘉監督が、名古屋を舞台に描いたアクションサスペンス。2015年、名古屋市を中心に数万人が突然死するという事件が起こる。原因不明のまま避難命令が出され、市内には非常事態に対応する特殊機関の工作員が徘徊するようになる。数カ月後、市内に残ったわずかな市民の中には、大学教授の平良と義理の妹ハヅキがいたが、幼少時から第六感が優れていたハヅキは、工作員たちにマークされていた。ある日、工作員に追い詰められたハヅキは近くにいた不良少年の健太に魂を移し、健太はその影響で超能力に目覚めてしまう。
2015年製作/日本
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2021年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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SFというより林一嘉の妄想に近い思いつきをベースにした、金城大学後藤ゼミ制作のほぼ自主製作実験映画。予算も無いのでしょう役者は素人同然だしセリフもチンピラ言葉の浴びせあいで耳障り。状況説明も無く話が進むので困惑、難解にすればカルトには受けるという発想か・・・。
名古屋をはじめ全国で原因不明の大量の突然死が発生、テロやウィルスかと大騒ぎになる。
潜水帽のようなヘルメットを被った一味が街を徘徊、どういう訳かハズキという女子大生に目を付け、大学を爆破、間一髪のところ義兄の平良教授(林一嘉)と連れ立って逃亡するが執拗に追ってくる。どうやら、ハズキには姿の見えない寄生獣もどきが宿っているらしい。一味に襲われたショックで寄生獣は不良少年健太に宿替え、健太は一味に追われるが車を素手で止める超能力を発揮、撃たれると今度は不良仲間のアズマに転移、アズマも一味に撃たれて死ぬ。
一味は大量死を調べている捜査官と言うが謎めいていて行動の意味が掴めない。
これまた、平良教授(林一嘉監督)は何でもお見通し、映画のラストで驚きの独白、「そもそも第5次人類の魂は宇宙から操られている、今回たまたま、その星のひとつで事故があったのでそれに連なる人々の魂が消滅、大量死となっただけ・・」。 私たちはスマホ並み?
謎の大量死と大風呂敷を広げた割には数人の間でもめるだけ、あえて謎めいた不可解な行動を見せて観客の興味を繋ぐ手法、さんざん引ぱった挙句、この落ちではペテンに等しい。
タイトルのENOLAは女性の人名だろうが映画を観ても判らない、大量死と原爆を繋げて爆弾投下のB-29、Enola Gayのことなのか、憶測だが以前流行ったテクノポップスのP-MODELの電子悲劇ENOLAの歌詞にインスパイアされているのかもしれない。
個人的にはこういう独りよがりの映画は苦手です。
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