「試作型」ウディ・アレンのバナナ 因果さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5試作型

2021年12月28日
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映像技法とユーモアいう点ではこの頃からウディ・アレンの骨子は既にできあがっていたのだということを思い知らされる一作。

芯のないダメダメ男がひょんなことから間抜けな軍事政権国家で覇権を握り、最後にはかつてフラれた女性とめでたく結ばれる、という本当にどうしようもなくしょうもないお話なんだけど、映像の見せ方が上手いからなんだかんだ最後まで見れてしまう。

冒頭の軍事政権へのインタビューと、ラストのベッドシーン実況はかなりウディ・アレンを感じた。こういうセンスが70年代前半から映画界に存在していたことに驚いた。

因果