心が叫びたがってるんだ。(2015)のレビュー・感想・評価
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実写版見た後での鑑賞で超マイナス評価でのスタートだったが・・・
アニメ版より評価の高かった実写版を見てからの鑑賞だった。実写版はなんかラストの感動ありきから、まるで設定された感動スポットを遡るだけのあざとい作品に見えて個人的にはどうしても入り込めなかった。その印象でのこのアニメ・・はじめは斜に構えての鑑賞スタートだったが・・・。ところがである、目が覚めるような秩父の風景がまるでこの世に存在しない常世の様な美しさと、単なる美しいだけでなくその画角、アングルの妙、更にはその風景が見事なカメラワークからのズームインにズームアウトを繰り返し、どんどんと視聴するものの目を引きずり回し始める。さらにはそこに佇むキャラクター達。実写で見て、設定も性格もすべてわかっているはずのアニメキャラたちの存在感の凄さ、その演出の妙、更にはやはりその表情を追うカメラワーク・・・。しかも出てくるキャラは一人二人ではない。多くの青春群像たちがひとりひとり明確な設定の下、命を吹き込まれており、驚くべきはその個々のキャラたちが極めて繊細な、かつ丁寧に設定されたシナリオの下、ちょっとでもズレたら興ざめになりかねない危うさを持ちながら、織りなすタピスリーのように物語が進行する。当然実写版で大筋のシナリオは理解していたにも拘らず、微に入り細に渡り生き生きと立ち回り、そのアニマは大きなうねりとなって最後の大団円へと観るものを誘う。まるで名指揮者と才能豊かな演奏者が一体となって上り詰めるオーケストラの演奏のように・・・。気が付いた時には見る者はもはや自分の意思ではコントリール出来ないほどの細やかな織物の中に編み込まれ、大号泣の果てに壮大のテーマを自らの中の問題へと取り込まされていく。このアニメの背景にまさに実録🎦ハケンアニメ!の姿を見た。出来上がった作品の凄さのみならずそれを作り上げた作画、キャラ設定、キャラ動画、背景、脚本、音楽。色彩設定、CGなどの各パートを司る人間たちの本気度と繊細さ、これを一つに纏め上げた監督、長井龍雪の凄さはもっと評価されて良い。さらに驚くべきはキャラデザインの田中将賀。80年代日本のアニメキャラの典型ともいえる所謂、萌少女キャラそのものとも言える主人公・成瀬順に見事に命を吹き込んでいる。逆に言えばアニメでしか存在できない様なキャラを実写で演じた芳根京子は偉かったとも言える。とにかく原作を持たないオリジナルストーリーでの日本の劇場アニメが興行収入10億を突破した実績はジブリ系以外では細田と大友、井上位しかいない。この事実もこの映画の凄さに完全に観客が取り込まれた証でもあろう。コケにした様で恐縮だが実写版も感動の名作に仕上がっている。実写の出来が悪いのではなく、このアニメが凄いだけなのだ。出来得ることなら実写を見てからこのアニメ作品を見て頂くとこのアニメ作品の凄さがひと際際立つ。名作であり傑作である。惑うことなく断言できるお薦めの一本である。アニメは最後の最後まで見て欲しい・・アニメを楽しんで作るスタッフの姿を垣間見れます。アニメに興味ある人なら思わずクスって笑うはず・・・もちろんネタバレっとは無縁のワンカットですww。
他作は知らないが割と満足。
変わった設定や中盤までの展開は面白かったが、終盤ちょっと盛り過ぎてしまった感がある。オリジナルだしもう少しカタルシスが得やすいように調整しても良かった様に思う。
青春アニメ映画の教科書
「声が出ないなら病院に行け」という一般論はいったん置いておいて、アニメーションの質が高く、絵だけでも見続けられる。
登場人物それぞれにツーショット場面があり、4人の微妙な関係性の変化が楽しい。ヒロインの応援それ自体が各キャラの成長につながり、見てる側の心にも響く。時折、口を開くヒロインが効果的で物語のいいアクセントになっている。
ベタだけどしっかり感動
比較しちゃいけないけど、劇場版「あの花」と違って、劇場版1作ものだから入り込み方が違う。主人公に感情移入してしまうからラストに向かう展開は良いね。
主人公だけでなく周りの仲間たちも苦しみ悩みもがく。主人公を通して成長し、「タマゴ」の殻を破る。青春の葛藤と、信頼できる仲間たち、この歳になって羨ましい感じも。
恵まれた家庭と生来の能天気で、大きな悩みも葛藤もなく平々凡々の青春時代。親友と呼べるほどの友達も今はどうしているのかなあ? こう考えると、高校時代の主人公たちとはちょいと違う人生だったから、わかるという感覚はないな。
普通にイイ話の佳作でした
ついうっかりdアニに加入してしまったので、どうせだから今まで気になっていた作品を観ようシリーズ第1弾。
『あの花』のスタッフによる作品ってことで普通にイイ話の佳作でした。
なんか乃木坂46の起用も結果的には内容に合ってた良曲だったし、結果的には正解だったんじゃないかな。
あとキャラ萌え的な観点で言うと(言うな)ヒロインの順もさることながら、仁藤さんがめっちゃかわいかった……。
ロ○コンなので普段こういうお姉さん的なキャラは好きにならないんだけど、なんだか不思議な魅力のあるキャラでしたね。
そう言えば実写版もあるんだっけ。気が向いたら観てみようかな。
セクゾ中島と芳根京子か~どうだろうな、、、笑
その言葉の行き先は
成瀬順は言いたい事があっても過去のトラウマから言葉を発する事が出来ない。坂上拓実は優しさから本心を隠しているうちに自分の気持ちに気付けなくなっている。この二人を中心に高校生達が気持ちを伝える事の大切さに気付き、勇気を持って行動していく感動作。
言いたい事はあるけど、呑み込んでしまっている。それは、優しさからだったり、空気を読んでの事だったり、単に面倒くさかったりするからだろう。
また、言うべき事があるのに、言えずじまいになってしまっている。タイミングを見失ってしまったり、プライドが許さなかったりする為に。
言ってしまった言葉は戻って来ない。言葉は人を傷つける。確かにその通り。でも摩擦を避ける為に自分の心に蓋をしたら、その気持ちはどこへ行くのだろう。閉じ込められた気持ちをどこまで守れるだろうか。心に蓋をし続ければ、気付かぬうちに自分自身の気持ちを見失ってしまう。言う言わないはその人の自由だけど、その言葉の行き先をきちんと見届けておきたい。
ふつうに楽しめました
根が単純なのか純粋に最後まで楽しめました。
『空の青さ〜』をたまたま偶然観て一連の作品の存在は知ってたもののなかなか観る機会がなかったのですが『あの花〜』を先日鑑賞していよいよこの作品にたどり着いたところです。
全く個人的な好みで並べると…
『空青』→『心叫』→『あの花』ですね。アニメのキャラにわがままだとか自分勝手だとか全く気にしないですが、この順で好きですね〜
いにしえの青春時代を思い出してしまいました。そんなこんなでなんだか迷っているうち『あの花』は未レビューです。
所詮アニメだからね...
自動車や通行人など目立たない様にしていますが、CGが動いている箇所が多く見ていて非常に気になります
特に暗い体育館?のシーンで、目の死んだCGキャラがズラッと並んで気持ち悪いです(母親だけアニメキャラだけに余計に)
主人公の体調が悪くなるシーンもギャグっぽく扱ったり、突然深刻な感じにしたりと都合が良い体調不良だなとしか見えませんでした
主人公がラスト許された感じで終わるのは納得できないクラスメイト以外の第三者を嫌な人物にしすぎじゃない?
その癖クラスメイトは聖人の集まりみたいで都合良すぎる感じもキツい
かなりネットで叩かれるタイプの作品だと思ったが高評価が多く驚いてる
蒼い迷路の高校生達に好感が持てました。 文化祭らしいミュージカルの...
蒼い迷路の高校生達に好感が持てました。
文化祭らしいミュージカルの描写も同じく好感持てました。
時間をあけてまた観たいと思いました。
二度と見たくない映画
自分は傷つきたくないけど
人は平気で傷つける。
自分だけが可哀想な自己中が
主人公特権で特別扱いされ何でも許され
ハッピーエンド。馬鹿らしい。
なにか解決するために変わるために
考えたり努力したり挑戦して
それでもうまくいかなくて、
それでも現実に向き合わないといけなくて、
みたいなゼロ。
胸くそ悪すぎて憤りしかない。
ずっと、ずっと、伝えたかった。
2020年7月20日
映画 #心が叫びたがってるんだ。(2015年)鑑賞
アニメ版の方です。
最近、実写版の方も見てたのでつい比べてしまうのですが、アニメ版のイメージに合う俳優を起用してるなと思いました。
その点では、アニメファンも実写版を違和感なく見られたのではないでしょうか。
とても素敵でした
2015年9月鑑賞
正直「あの花スタッフによる新作」という触れ込みにつられてしまった感は拭えません。
しかし、そこまでの過度な期待はしていなかったんですね。
そんな肩の力が抜けた感じがよかったのだと思います、この作品をフラットな位置で観ることができました。
物語は同じ秩父を舞台に、言葉をテーマとしたティーンムービー。
いたる所に「あの花」ファンをくすぐるカットを挟んできて、懐かしいような嬉しい気持ちになるんですね。
ウサミチやはるなとあき、4000系電車にサークルゲームもあったりで楽しいかぎりです。
こんな風に書くと「あの花」におんぶに抱っこな印象を持つ方もいるかもしれませんが(プロモーションは明らかに「あの花」で釣っていましたが…)、そんな事はなくてまったく別の物語になっています。
誰かを傷つけて、傷つけられて、夢に破れ、誰かに想い焦がれる。
入り口こそファンタジーですが、少し切なく胸をつつく物語がとても心地良いのです。
個人的にはREMEDIOSの起用にも期待したのですが、クラムボンも中々に良い雰囲気の音楽でしたよ。
発表の時に「おいマジか!!」となった乃木坂の主題歌も、物語の学祭感とうまくリンクしており、まったく気になりませんでした。
スタッフ、特に監督は、今回のこの作品によってある種「あの花」から脱却することに成功したように思えます。
今回これだけ面白い作品に出会えたのですから、これからも超平和バスターズ原作作品に期待してしまいますね。
本当、とても素敵な作品でした。
藤原啓治さんの声、最高です。
ふれこう祭の準備を軸に、4人の少年少女の絆とすれ違いを描いたラブストーリー。
「あの花」スタッフによる青春映画です。私は恋愛映画も青春映画も苦手なのですが、流石に上手にまとめられていて、物語に引き込まれます。
4人それぞれが持つ心の傷。そしてそれぞれが持つ淡い恋心。ふれ高祭の準備を通して少し切なく描かれます。
ラスト前にある少女の怒りの叫びが心を打ちます。でも、良く立ち直りました。必死に前を向く彼女を、素直に応援したくなる秀逸な展開でした。
脇役のキャラも良いですね。城嶋先生も良いですし、DTM研の二人も良い味を出しています。
ただ、同級生皆が良い人たちなので、やや予定調和が過ぎるようにも思えます。素直にこの流れに乗れば楽しめる作品ですが、もう少し雑味があった方が味わいが深くなったようにも思えます。
楽しめた作品でしたが、最高評価は付けにくい、そんな作品だったと思います。
普遍的テーマを大きく描くことで見える、アニメの良さ
アニメを見る前に実写を映画館で観ていたので大体のシナリオは頭に入っていた。しかし、卵は出てこないから、どうアクセントが入っているのかが気になっていた。
観てみると、卵あってこそのバランスがあって、アニメらしさの良さを伸ばしていたのが良かった。普遍的なことではあるが、高校生の柔い青春と重ねながら描く。アニメらしくも繊細で、心地が良い。
先に劇場で観た、『空の青さを知る人よ』より好きな作品。
音楽映画には奇跡がつきもの
お山の上にあるお城=ラブホテルに憧れていた小学生の順。そこで目撃したのがパパだった。おしゃべりな順はママに早速報告して不倫が発覚。両親の離婚を招いてしまった。玉子の妖精におしゃべりを封印されてしまった順はその後も「話すと腹痛が起きる」という理由で、メモとか携帯メールでしかコミュニケーションが取れなくなってしまう。
いやいやだったが会合に参加する成瀬順、坂上拓実、仁藤菜月。右ひじをこわした田崎大樹だけは野球部の練習ばかり見ていてボイコットだ。順は歌にすると声を出してもお腹が痛くならないことに気付き、ミュージカルをやることに積極的になる。「青春の向う脛」
「悲愴」と「虹の彼方に」をダブらせる。のは面白い!DTM研もいいぞ!
一日前の坂上と仁藤との会話によって傷ついた順は当日いなくなる。隠れていたのは廃墟となったラブホテル。代役も立てて、終盤まできてしまったが、最後の場面で間に合う順と坂上。登場する時には客席からの「グリーン・スリーヴス」。玉子なんていなかったんだ。呪いをかけたのは自分自身だと気づく順・・・
「ミュージカルって奇跡が付き物」と先生は言う。最後だけ出てくるのは突拍子もないことだけど、音楽映画にはこれもアリ。そして最後には田崎が順に告白するという意外なエンディングも用意されていた。
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