劇場公開日 2015年2月14日

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「可愛さ炸裂」おんなのこきらい kenMaxさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5可愛さ炸裂

2015年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

私は男なので女性とは見方が違うと思いますが、参考までに。

役所浩司主演の"渇き"という映画を観て、森川葵に興味を持ったので観てみました。

主人公キリコは、可愛いを武器に男にはチヤホヤされ、大半の女には嫌われる。でもそんなの関係ない。だって私、可愛いですから。
そんなキリコも恋愛は別。好きな男ユウトとは恋人未満。
最近仕事で出会ったアクセサリー作家コウタには素の自分を見透かされたけど、ちょっと気になる。
可愛ければ良い?可愛いだけじゃダメ?素の自分と可愛さを演出する自分、そんな狭間で苦悩する女の子のラブストーリーです。

この作品は、森川葵の可愛さを徹底的に映像化しています。
男性目線ではありますが、可愛いです。とにかく可愛いですw
前半はロングヘアと可愛い服装、後半はナチュラルメイク(ノーメイク?)のショートカットとラフな感じ。
可愛い部分だけじゃなく、泣いて嗚咽したり、放心状態でボーッとしていたり、とても微妙な状況で頭真っ白状態だったり、
色々なキリコ(森川葵)が表現されています。
演技という意味でも、頑張っていました。

ただ、映画作品として観てみるとあまりパッとしない印象でした。
主題や世界観は良さそうなのですが、演出や表現方法はありふれています。
主演の森川葵は頑張ってはいますが、全体的に俳優陣の演技力不足を感じます。演技が気になって感情移入という程にはなれませんでした。
前半後半でキリコの外見を大幅に変えているのですが、ここまで変えてしまうと俳優がどうとか関係無いぐらい印象が変わってしまいます。
製作陣が俳優の演技力を信頼しているのなら、外見の変化は最小に留めた方が良かったです。
また、ネタバレになるので詳細は書けませんが、登場する男の設定が優柔不断すぎます。
こういう男も多いのかも知れませんが、さすがに後半の展開はどうなのか?男として一緒の食事を受け入れるのか?
一番意味分からないのが、途中に”ふぇのたす”というグループの歌が入る(カフェをやっている設定で本人達が出演して歌う)ことです。
ミュージカル風ならまだしも、いきなり普通に歌いだすので「へ??」って感じでした。そして歌が上手く無いので余計に苦痛です。
演出として意味が分からないですし、作品として何をしたいのかもボヤけてしまいます。

森川葵が気になっている、演技を見てみたいという人にはピッタリの作品です。
ただ、これは、映画作品というよりも森川葵とふぇのたすの凄く手の込んだPVといった印象です。

kenMax