幕が上がるのレビュー・感想・評価
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本広監督の新たな一面
最初にいうと、私は本広克行監督作品が大嫌いであった。
仰々しいくうっとおしい演出はエンターテイメント作品として有りなのかもしれないが、
「ほら感動するでしょ泣いて!」「ほら面白いでしょ笑って!」
というような押し付けがましい演出の数々。
見ていてうんざりとするのである。
なので彼が平田オリザさん原作の「幕が上がる」のメガホンをとると聞いて、不安に襲われた。
女子高生がひたすら演劇に打ち込み、成長し、やがてある真理を悟る傑作。
しかもクライマックスに人が死ぬわけでも、大きな奇跡が起こるわけでもない。
その派手さのない原作を、彼のような監督がどのように料理するのか。
また演技経験の乏しいアイドルを起用した事も、ますます不安にさせる。
私は少し怖いもの見たさな含みもあって、作品を鑑賞した。
しかし私の不安は杞憂に終わる。
一言でいうと素晴らしい青春演劇映画に仕上がっていたからだ。
前半20分程は淡々とした、成り行きで演劇部部長になった主人公さおりの姿が描かれ退屈したものの、
吉岡先生役の黒木華が出現した途端に空気が一変する。
それまであまり魅力を感じなかったさおり役の百田夏菜子が、急激に活き活きとしはじめる。
吉岡先生に導かれ、演出家として、人として成長する姿、
仲間との団結が固まっていく様に引き込まれる。
ももクロの他の4人の演技も非常に良く、特にさおりと中西役の有安杏果とのシーンはグッときた。
セリフも絵作りも、心配していた演技も素晴らしかった。
彼女達は原作者平田オリザさんの演劇ワークショップを受けて撮影に望んだというが、ニワカ仕込みとは思いがたいレベル。
安心して見ていられて、アイドルものだからと偏見を持ってしまうのは勿体無いと思う。
そしてラスト手前、部長のさおりが演劇部員へ決心を伝えるシーンが素晴らしい。
その内容は作品の主題と言えるものなのだが、原作では彼女が心のなかで気付くこと。
それを部員全員の前での決意表明という形にアレンジすることで、誰もが感動できるシーンへと変貌した。
さおり役の百田夏菜子の長台詞演技は必見だ。
そしてラストに本広監督らしい仰々しい演出がなされるのだが、これが今までの彼の作品と違い嫌味に感じない。
映画としては実に地味な映像のはずなのであるが、監督の演出と音楽によって非常にカタルシスを感じるシーンに仕上がっている。
まさか私が、彼の中で一番嫌いな部分が、これほどにまでツボに入るとは思わなかった。
エンディングテーマが流れる瞬間は、思わず拍手をしたくなった。
ただここ迄絶賛するのも悔しいので苦言も。
映画の予告編に使われたあのシーンは明らかにいらぬお笑い要素だ。
追い詰められた状況を表現する為に用意したものだろうけどやり過ぎ。
せっかくそこまでしっとりと展開してきたのに興ざめだ。
唐突に出現する有名人のカメオ出演も、面白いと思ったのだろうが、商業的配慮か、この純粋な映画にとっては雑味に感じてしまう。
それからエンディングのテーマは欲張らず、1つにしぼった方が良いと感じた。
ダンスシーンも、変にアイドルアピールするのは蛇足に感じる。
もしかしたら監督は、彼女達がここ迄「女優」として成長するとは思っておらず、保険をかけていたのかなと勘ぐってしまった。
個人的に不満点は確かにあるものの、それを補って余るほど素晴らしい作品だと思います。
喜安浩平氏の脚本の力も大きいでしょうが、本広監督の新境地をみました。
という訳で星4.5です。
悪いのは本広監督
正直に言う。この映画はダメ。
最初に言うが、自分はモノノフである。AE(ファンクラブ)にも入ってるし、国立や日産も現地参戦してるし、チケットが取れないライブもここ数年はほぼLVで見ている。自分でもかなり「ガチ」なモノノフだと思う。
それでもこの映画は「ダメ」だ。
ももクロちゃん達の演技は悪くない。十分に及第点だと思う。momo+draのときに比べたら各段に良い。それでもmomo+draのほうが何十倍も楽しめた。
なぜならmomo+draは「ファン(あつのりん)によるファンのための作品」だったからだ。最初からそのつもりで見ればモノノフにはたまらない。
でもこの作品は違う。監督もももクロちゃんたちも「モノノフ以外の人にも見てほしい」「モノノフ以外にも楽しめる青春映画」と再三メディアで発言している。なのにこの作品は「モノノフにしか楽しめないもの」になってしまった。
ファンにしかわからないカメオ出演の数々(これがまた1人~2人なんてもんじゃない)。
「予告が跳ねる」という理由で監督が挿入した「原作にも脚本にも無いくだらない」シーン(しかも長尺だし、当然本編ストーリーに無関係)。
必要以上にメンバーたちに寄せて変更されたキャラ設定。
そのような「momo+dra要素」がオリザさんの素晴らしい原作を、喜安さんの脚本を、台無しにしている。すべては「監督」の責任だ。
映画ファンとしては本当に本当にがっかりした。モノノフとしては「ももクロちゃんが見れて楽しい映像作品」だったが、映画ファンとしては「消化不良の駄作」だった。
BDになれば必ず買うだろう。その時が楽しみだ。だって本編を見ずに「ワチャワチャした舞台裏がたくさん見れる特典映像」でももクロちゃんたちをニヤニヤしながら見れるから。
映画自体も演劇レベル。
「幕が上がる」見ました。
つまらない、笑えない、くだらないの三拍子が揃った快作です。とにかく人物の心理描写が薄い。学生たちが何で演劇をやってるのかはもちろん、悩みや葛藤なども全く説明されない。終始キャッキャして、ただ演劇するだけの映画だと感じた。そう思ったのも理由があって、これから述べていく劇中の”サプライズ”の連続が物語に集中させてくれないからだと思った。
言いたいことが色々あるが、まずはちょっとやり過ぎな豪華カメオ出演について。そりゃ天龍とか三宅アナや鶴瓶やシゲルマツザキが出りゃ「おっ?」てなるけど、物語に集中できない。と言うのも、ももクロ主演で学園モノを真面目にやることによる物語の説得力の欠如、これを覆して成り立たせるだけでも難しいと思う。そこにカメオ出演という”フザケ”というか、”ハズシ”を加えることに何の意味があるのだろうか?
あとは、ももクロを知ってる人にとっては彼女達の頑張りや、新たな一面を見られたのかもしれない。が、ももクロを知らない人にとっては、こんなものか...と思わざるを得ない。一番気になるのは、百田さんの”アイドル口調”。これは許せないし、演技をするなら絶対に矯正すべき点だった。ただし百田さんの雰囲気は素晴らしい。彼女がももクロのリーダーらしいが、それも納得の存在感や力強さ。でも一番目を引いたのは玉井詩織さんですね。彼女の演技だけは特に自然だったし、アイドルとしての現状は知らないけど、女優としてやっていけば大きく羽ばたくのではと思った。期待したい。
映画の設定については、どーしても言いたいことがある。青春映画に欠かせないものは、舞台がどこかという事だと個人的に思う。あんまり青春映画は見ないのですが、例えば「ピンポン」の舞台は湘南で、敷地の目の前に海があった。ピンポンではその海の近くという高校ならではの場面をプラスしていたし、あれは映画の空気を作る上で大切なだったと思う。「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」も然り。しかし、この映画では舞台がどこかの説明がないんですよ。だからこの子達がどういう所で生活してるのかが分からない。それが分かれば、もう少し彼女たちを理解できたと思うと残念。
そして思い出したくもないが、序盤からちゅうばにかけて百田さんが脚本執筆に行き詰まる?ところ。あそこで変なゆるキャラが出てきたり、ももクロの歌が流れなり、みんなが肩組んで踊ったりしてる。僕は目を疑った。ここまで映画の雰囲気をぶち壊す超展開は初めて見た。中島哲也の真似をしたのか知らないが、ちょっと正気とは思えない。やっとももクロ5人が揃った終盤もそうですよ。そこまで5人が話的にも画的にも交わらなかったのに、終盤でいきなり5人で集まるんですよ。5人だけで集まることに何の理屈もないし、雑にも程がありませんか?信じられない信じたくない。その直前だったか直後だったか、いざ県大会だか何かの時に
部員が舞台を作ろうとして、でっかい箱みたいなのを運び出すと同時のスローモーションと
語り。いや、その演出使うのはその一つ先の方が良くないか?本広克行の流儀は性に合わないのだろうか、私は...。
地区大会の後にファミレスでみんなでハンバーグを食べるところは無駄にクオリティが高かった気がする笑笑。最後のハピバソングのバラバラ感とかも何だか分かる。褒めたいのはその程度。すいません、映画の批評においてこういう事を言うのは御法度かもしれない。けどこの機会に言いたい。もちろん映画の感想なんて人それぞれだし、何点付けようがいいと思う。この映画において本気で5点満点を付けている人もいるのは分かる。そういった方々、不愉快に思ってしまったら本当に申し訳ありません。だが、そうじゃない理由で満点をつけている人がいるのでは?と思う。そしてその人たちの大多数は、この映画のレビューしか書いておらず、他の映画のレビューは上げていない。
ももクロが好きすぎて堪らない人は観るべき映画。そうでなくて、ちゃんとした映画を見たい人は他の映画を見ることをお勧めします。
高校演劇側から見てウソがない
ちょっと高校演劇、関わってました。
ももクロのことは、あまり知らず。
学園物って、デフォルメが多くて実際と違うからなあ、とあまり期待せず観にいったのですが、現実の高校演劇以上にリアル。
描かれているのは特別の人ではなく、大きな事件が起こるわけでもなく。そんな日常のなかに宿っていると演劇的瞬間を、丁寧に丁寧にすくい取った映画でした。
もう一度観たい。
期待値超え
妹と一緒に行きました。というより自分はももクロが好きで見たかった映画でしたが、妹は全く興味がなく、昼飯、ポップコーンセット、もちろんチケットおごりで渋々ついてきてもらいました。
行く途中も、「どうせももクロのプロモーション映画でしょ」とか「つまらなかったら寝るね」と散々言っていたのですが、上映後は目を潤ませて連れてきてくれてありがとうと感謝されました。
第一に原作が素晴らしいことがあげられると思います。演技については私が素人なので評価できませんが、この映画はこの子たちでないとここまでのものにはならなかったと思います。
心地よい余韻が残り、また見に行こうと思えた映画は久しぶりです。
上映中は高校時代に戻れます
「幕が上がる」見てきました。よかった。本当によかった。
自分の高校時代はとっくに過ぎてしまったけど、真っ暗になるまで走っていた部活の光景が鮮やかによみがえってきました。
先輩や後輩といっしょになって、目標に向かってがんばっているあの時間がどんなに貴重だったのか・・・。
あの頃に戻ることはできないけれど、この「幕が上がる」を見ている間の自分は、間違いなく彼女達と同じ高校生でした。
見終わった後も、胸が締め付けられるような気持ちがずっと続きます。
ももクロ最高だった!
高校演劇ということで、内容としてはどんなものになるのかわくわくでした。野球みたいに1年に何回も大会があるのではなくて、しかも3年生は全国に行けたとしても次の年の夏にあるから行けないというなんとも複雑なものです。ももクロみんな役にはまっていて、観ていて本当に面白くて感動しました!
久々に良い青春映画を観ました
友人から薦められそこまで言うならという感覚で観に行ってきました。
事前情報を一切入れていなかったので、始まった当初は作品の世界に没頭し難かったのですが、青春映画の王道の流れも含んでいることから自然と感情移入できました。
そして、後半に入ると内容の盛り上がりと同時に主人公(特に百田さん)の演技の凄みが増し、とにかく引き込まれました。気付いたら自分でもびっくりするくらい涙が溢れてました。。
脚本もさることながら全ての演者の創る空気感絶妙だったと思います。
踊る大捜査線等でも見かけるコミカルな小ネタ演出もあるので、そういう発見をするのも面白いかもしれません。
感無量
どうせアイドル映画だろとかおもってるひとは、ほんとにそんしてます!絶対見ることをおすすめします。キラキラした青春、青春ならではの出来事がたくさんあります、それをかんじてみてはいかがでしょうか?
ももクロ知らない人こそ楽しめる映画!
まずはじめに、自分はももクロファンでこの映画を楽しみにしていました。
同時に映画が好きということもあって、以前ドラマで見た彼女たちの演技から相当な不安を抱いていました。
作品冒頭は原作がオリザさんだからか演劇くさい言い回しや、彼女たちの平凡な演技に、まあ仕方ないよね…と思っていました。しかし、ストーリーの進行に合わせて彼女たちの演技がみるみる成長していくのが分かりました。特に黒木華さんが入ってからのさおり役の百田さんの演技は鬼気迫るものがあり、今活躍している女優さんたちとも堂々と張り合えると感じました。もちろん、黒木華さんの演技はすばらしく、アカデミー賞がどういう風に審査されるのかは知りませんが、今年の「小さいおうち」での最優秀助演女優賞受賞を考えると、来年の受賞はほぼ間違いないと思います。
作品の内容も青春映画ど真ん中という感じで、見終わった後多くの人があの頃を思い出して、今の自分を見つめ直したことだと思います。
しかし、どんな映画でも気になる部分というのはあるもので…お前何様だよ、と言われる覚悟で書かせていただきます。
まず、本広さんの映画ではよく感じるのですが、感動的なシーンで泣かせようとしている感を出しすぎなところです。桐島の脚本も手掛けた喜安さんならではの微妙な心理描写がうまく出しきれてないように感じました。
次に、ももクロが歌う曲を挿入歌でぶっ込みすぎていて、しかも音量がでかいので、ちょっとぶち切り感を感じるところです。それと、夢想シーンは演出があまりにも過剰でした。
最後にこれが一番大きいのですが、ももクロファン、また本広映画を知っている人なら分かる小ネタを入れ過ぎということです。感覚で言うと、隠し味入れ過ぎて元々の料理の味がよく分からなくなるみたいな…すいません、わかりにくいですね笑
王道で勝負しているだけに、小ネタが出てくるたび現実に引き戻されてしまい、作品に入り込みきれない部分がありました。そういう意味でももクロを知らない人の方が最大限楽しめる映画になっていると思います。
散々言ってしまいましたが、本広さんでなければももクロを起用しなかったでしょうし、映画好きの自分としてもさおり役は本当に百田さんで良かったと思います。中西さん役の有安さん、がるる役の高城さんも良い配役だったと思います。映画のストーリーやコメディー要素に関しては本当にさすがという感じで、良くも悪くも本広さんらしさが出ていたと思います。
観に行って後悔の無い映画だということは自信を持って言えます。
おそらくあと一回は観に行くと思います。
素晴らしかった
ももクロの顔がもうご本人以外あり得ない、型のようなものができていて、それがキャラが立つということなのかな~と思った。皆さん可愛らしいのだけど、もう変な顔と言っても言い過ぎではないような個性的な顔になっている。悪口が言いたいわけではなく、一般の人に紛れてもすぐにあの子だって分かってしまう感じがした。
しかしこの映画ではごくごく普通の高校生を演じている。そしてその個性的な顔立ちが問題になっているわけではなく、普通の高校生に見えた。
特に驚いたのは、有安杏果ちゃんが普段は一番ひょうきんなのにお嬢さんみたいな転校生役で驚いた。でもとてもうまくはまっていてよかった。
ひたむきに高校演劇に対してまっすぐ取り組んでいるのが素晴らしく、涙が出るほど感動してしまった。
ただ、もうちょっと頑張ってほしかったのは、演じていた舞台がそれほどいいものに見えなかったところだ。どこがどうすぐれていたのか映画の中の実物として示されず、どうぞお察しくださいという表現にとどまっていたのが残念だった。ももクロの『銀河鉄道の夜』がどうだったのかぜひ見てみたかった。
先輩が東京で小劇団に入っていたのだが、岡田斗司夫さんみたいな人に配役と引き換えに体を求められていたりはしないだろうかと非常に心配になる場面があった。
「ももクロ」の異物感。
「ほんのひと匙の、リアリティの欠如」
2015.3.15、舞台挨拶中継付きで再見。
そしてますますこの作品に対する評価が下がった、ある意味面白い一本。
女子高生青春モノとしての出来が。
「リンダ・リンダ・リンダ」の100分の1くらい、というのは先にどこかで触れたが。
その理由が適当な脚本…
「B級品を無理矢理ありがたがらせようとする」姿勢。
そこに尽きるのではないだろうか。
ファンには目にも止まらないだろうが。
分かりやすいところで黒木華が酷い!
演技はともかく、役柄の人間性が現実にはあり得ないし、あってはいけない事をしている…
いや、自分の事しか考えられないゆとりが蔓延る今を体現しているのか?(いや、絶対ないな!笑)
ポンコツ役者も「これはあり得ないし!」とか言えよ、被害拡大の前にさ…
エニウェイ、当代の「鬼っ子」作品。
少なくともワシはももクロ大嫌いになったよ…
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まさに「ももクロ」有りき、の映画なんだけど…その「ももクロ」が足を引っ張るなんだかなぁ…な一本。
どこに置いても据わりの悪いのが、彼女たちの魅力かもしれないけど。
映画の中でも、最後まで浮きっぱなしに感じるのはどうだろうか。
総じて台詞が薄く、キャラの掘り下げも表面をなぞるだけ。
特にももクロ以外の部員なんて、添え物以下だし…
黒木華演じる教師の、職業倫理を欠いた今時加減。
キャラ立ちしてるのが、出落ちのオッサン2人ってのはどうなのだろうか?
アイドル映画としても未満、「高校演劇を応援したかった」という監督の言葉も未満。
いっそ全国の演劇高校生からオーディションでメインを集めたら、もっと違った青春モノの傑作になったんじゃないか?
(それじゃ客も入らず、そもそも製作もされないだろうけど、敢えて言う)
小ネタも多く、面白くはあるのだけど…
とにかくキンキン五月蠅いばかりで、カタルシスの薄い作品。
高校生っぽくないんだよ、そもそもね…涙
若いとはそれだけで尊い
モノノフです。「幕が上がる」観てきました。
若者がキラキラ輝いている魅力的な映画でした。
若いとは素晴らしい!学生の時にこの映画を観たかった。
俳優、女優さんに疎いので失礼ながら存じ上げなかったのですが、圧巻だったのが黒木華さんです。空気を一変させる演技に度肝を抜かれました。私はどちらかというとももクロではなく黒木さんのほうに感情移入してしまいました。
ももクロの演技は、圧倒的な存在感の黒木さんとは対照的に、不安定でどこか頼りないリアルな高校生を表現できていたと思います。
ラストがとても美しい、何度も観たくなる映画です。
ひとつ残念なのは、この映画をモノノフ目線でしか観られないこと。もし私がももクロを知らないときに観ていたら、どんな感想を持ったのか気になるところです。
いわゆるカメオ出演が多すぎて冷めた分マイナスです。
日本の映画も捨てたものじゃない
奇抜な筋ではなく、王道と言える青春映画です。観ながら自らをなぞらえ、見終わった後爽やかな気持ちで映画館を出ました。
観初めは凡作かなと思いきや、夜の駅でのさおりと中西さんのシーンでグッときて引き込まれることに。
私は小説を読んでから映画を観ました。小説や漫画を映画化すると大抵不満が出るもの、それは小説の長さを2時間に収めなければいけないから結果ダイジェストみたいになりガッカリする事が多い。しかしこの作品は大変上手く映画化されてます。小説から内容を多少変えつつも本筋を外さず、テンポも絶妙で観やすかった。
ももクロの演技も段々上手くなっていき、物語の中の成長とリンクしていてリアルでした。また、実力派の役者の人達、先生役の面々演劇の女王・顧問・国語の先生が素晴らしかった。この3人がこの映画の骨子となっていたと思います。
アラ40の私には懐かしくも、まぶしく、爽やかな気持ちになれる良映画。最近観た映画の中では一番好きです!
チカラを貰える映画です!
去年ファンクラブの更新をしなかった元モノノフです。
2012紅白前後からの活躍・露出・世慣れぶりに少々辟易し、
2013年夏くらいからクールダウンしておりました。
2/28日に、たまたま時間が空いて
なんとなく近場の映画館で見てみました。
元モノノフのバイアスが掛かっているのは否定できませんが、
予想以上の本当に良い映画でした。
特に中盤から後半にかけての展開は、仕掛けやどんでん返しが
有るわけでもないのに5人と黒木華さんの演技に
グイグイ引きこまれました。
ネタバレになるので詳細は書きませんが、
所々数年前のももクロのストーリーと
リンクするところがあり、落涙を禁じ得ませんでした。
(後半はほぼ泣きっぱなし)
ファンで有るが故に、
ももクロ小ネタが時々挟まれていることで、本作の一般性が
阻害されているのではないかと懸念されている
モノノフもおられますが、それは違うと思います。
ももクロが主演している以上、小ネタが見つかればモノノフは
嬉しいし、分からなくてもストーリーに差し支えないし、
非常に良いバランスで作られていると思います。
ただ1つ残念なのはやはり2時間に収めるには若干無理があったかな
ということですね。でも逆に言えばその2時間が濃厚で充実した
あっという間の時間であったということになるんですけどね。
またもう一度見たい、いや必ず見るであろう、そういう映画でした。
心を軌道修正してくれる映画
ファーストデイに見に行きました。ネタバレしない様に映画を見て感じたことを中心に書きます。
アイドル映画の定義が曖昧ですが、所々アイドル映画の要素を含む青春映画だったと思います。
特に盛り上がる展開もなく淡々と、だけれども悪くない感じでストーリーは進行します。
そこに高校生のリアルな生臭さはありません。
青春を謳歌できてない私なんかには違和感を感じるほどキラキラしてます。
そして、そのキラキラが胸を熱させます。
涙も自然に零れました。
あの感動的なシーンで泣いた。というのではなく、胸の熱さが涙を流す位置まで達して泣いた様に思えます。
キラキラがどんどんと心に積もっていきました。
特に盛り上がる展開もないと書きましたが、終盤のシーン、(実質的な主人公の)百田夏菜子さんの長台詞は圧巻!
何かが降りてきたような、憑依されたような、私にとって未知の演技。
このシーンのために私はもう一度この映画を見に行きます。
「それでもただ ひと筋に 僕たちは 歩いてゆこう」
真っ直ぐ進んだ先に正解があると思わせてくれる映画です。
心を軌道修正してくれます。
どうすればよいか分からなくなった時、分かれ道で行き先悩んだ時
そんな時に見てもらいたい映画です。
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