劇場公開日 2015年1月9日

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「映画のオチが現実と繋がってしまった奇跡的な作品」トラッシュ! この街が輝く日まで よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0映画のオチが現実と繋がってしまった奇跡的な作品

2015年1月21日
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鑑賞方法:映画館

リオ市内の廃棄場でゴミ拾いをして暮らす3人の少年はある日ゴミの中から財布を見つける。その財布で小遣い稼ぎをしようと考えた少年たちだったが、なぜか警察や謎の組織に追われることになってしまう。必死で逃げ延びた彼らはその財布に重大な秘密が隠されていることに気づき、その謎を解明することを決意する。

原作はブラジルで教師をしていた経験もあるという英国人アンディ・マリガン作の児童書。舞台を架空の国から現在のブラジル、しかも貧民窟(ファベーラ)に替えたことでブラジル版『スタンド・バイ・ミー』とでも呼ぶべき瑞々しいジュブナイルへと昇華しています。イギリス映画ですが製作総指揮に『シティ・オブ・ゴッド』の監督フェルナンド・メイレレス、助演陣にヴァグネル・モウラ(『エリート・スクワッド』)やセウトン・メロら第一線のブラジル映画陣が参加、実際にリオでロケを敢行しているので現代ブラジルの空気が見事に映像に封じ込まれているだけでなく、映画のオチが現実とつながるという奇跡も起こっています。

よね