劇場公開日 2015年7月25日

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「これでいい…」野火 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0これでいい…

2019年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

目を覆いたくなる凄惨な画をただ並べて見せて

「どう? 戦争ってひどいよね?つらいよね? でしょ!」

というような意図でセンセーショナルに打ち出しただけの作品かもしれません…

でも今のわたしたちは、戦争の記録や記憶を見聞きしただけに過ぎませんし

遠い異国で実際に起きている内戦やテロ事件をニュースで報道されていても

今のわたしたち世代は、実感として受け止めることのできるヒトは少ないでしょう…

戦争を知る世代しか…  本当の所、とやかく言う権利はないかもしれません…

【本作に関わらず、世にあるすべての『戦争映画』は
     イコール『反戦映画』であると結論付けます!】

…と、はっきりわたしには断言することはできません。 …が、言わせて下さい!

良いように解釈してくれとは言わない
理解してくれとは言わない
嫌悪感を抱いてもらっても構わない
なぜならば、それが今のわたしたちの抱く『戦争』なのだから…

塚本晋也 監督 作品 『野火』
わたしも、いつか観よう、観ようと思ってはいたのですが踏ん切りがつかず…
そんなある日、外出からの帰宅後、テレビをつけたら丁度放送してた訳で
もうわたし画面に釘付けで、90分間動くことができませんでした(笑)
BSとは言えよくぞ!放送してくれた!民放局にお礼申し上げます!

では、クリント・イーストウッド監督作『父親たちの星条旗』より
冒頭のモノローグを記して、わたしの感想と代えさせて頂きます…

    「戦争を分かった気でいる奴はバカだ。
       特に戦場を知らぬ者に多い。
        皆、単純に考えたがる。
            善 対 悪
         ヒーロー 対 悪者 …。
    だが実際は我々の思うようなものではない。」

野々原 ポコタ