「いつも通りのドラえもん映画だが、シビアなテーマが見え隠れ」映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0いつも通りのドラえもん映画だが、シビアなテーマが見え隠れ

2015年8月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

お馴染みドラえもん映画35作目で、新声優陣になってからちょうど10作目。
10年も経つと今の子供たちにとってドラえもんは水田ドラであり、大山ドラを知らない世代も増え始め何だか寂しい気もするが、それだけもうすっかり定着したという事でもある。

ドラえもんの道具でヒーロー映画を撮っていたのび太たち。裏山に不時着したポックル星人のアロンに本物のヒーローと間違われ、宇宙海賊と戦う羽目に…!

今回の題材は、“ヒーロー”。ひょっとして、アメコミ映画の影響なのかなぁ、と。
映画監督ロボット“バーガー”。言うまでもなく、世界的スーパーヒットメーカーの名が浮かぶ。
のび太たちがヒーローに間違われる物語の入り方は「サボテン・ブラザーズ」や「ギャラクシー・クエスト」。
前半のちょっとした映画ネタにニヤリ。

辺境のポックル星にテーマパークを建設しようとするスペースパートナー社。
その正体は宇宙海賊で、ポックル星のエネルギーを利用してダイヤで出来たポックル星の太陽の破壊が真の目的だった…。
産業開発による資源枯渇、自然破壊。
企業の利己目的、民間騙し。
富をもたらすと言われたものが災いになる。
絶対安心安全の崩壊。
実は深刻な問題が見え隠れしないでもない今回の映画。
が、基本はファミリー向け。
痛快愉快なのび太たちの活躍、冒険、笑い、友情でオブラート。

手強そうに見えてかなりショボい宇宙海賊は、ギガゾンビ級。
ラストも呆気なく、ポックル星の危機を救う方法は「ドラゴンボールZ 復活の「F」」レベルの反則技。
新たな友達、アロンも魅力薄。
別にオリジナルがつまらないとは言わないが、もうちょっと脚本を練る必要が…。

ギガゾンビと言えば…
来年は名作「日本誕生」のリメイクか…。

近大