「過激さの増し増し」ニンフォマニアック Vol.2 TATOOTATさんの映画レビュー(感想・評価)
過激さの増し増し
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前作では大胆にもどエロく、それをユーモラス且つ知的に描かれていたというのが印象。
今作でも"エロさ"の部分もあるにはあったが
主人公の早熟した"性"と、より極めんとする"欲"によって
思わぬ壁にぶち当たる。
それが"無感症"という設定だ。
ここからが前作との最大の違い
行き着くとこまで行き着いた"欲"の果て"痛み"である。
この痛みにより今作の激しさに拍車がかかる。
観ている間ずっと神経がヒリヒリしていたし
若干、汗ばんでいた。観る際は覚悟した方が良いだろう
この世には
色んな人が居て色んな人が居る分、色んな欲もあって
共感できるものから、そうでないもの
全くもって理解出来ないもの
或いは怒りさえ覚えてしまうもの、と千差万別である。
欲は平気で倫理の彊界を突き破って突っ走るし
それは言い換えると癖でもあり本能でもあって
理性をあっという間に凌駕してしまう。
それでも自身が間違った欲を持っていると自覚し
それを自制している者も一定数、居るという事実も
提唱する一方で、彼女は問う
「その者たちの苦しみを考えた事はあるか?」と。
セクシュアリティを抑え込む事が一番苦しい、と。
このセリフが、特に印象に残った。
考えた事はある。でも考えただけで分かった気になれない
そう結論付けていた。
だが答えは出せずとも考え続ける事が大事なのではないか
つまり寄り添うことこそ本当に大切なことで
描きたかった事なんじゃないか、と思った。
後は、まぁ詩的な台詞回しだったり、物語の巧みな構築
徹頭徹尾、完璧でフリもしっかりしていたし笑ったとこも多かった。本当に面白かった。
次はメランコリアでも観るとしよう
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