劇場公開日 2014年5月31日

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「余白を想像する映画」闇のあとの光 arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5余白を想像する映画

2015年5月16日
iPhoneアプリから投稿

万人向けの作品でないことは確かだが、だからといって、“分からない”と拒むことは出来ない何とも言えない引力がある。

禍々しく赤く発光する身体を持った悪魔はあの道具箱の中に何を入れ、(それを、あるいはそれを使って)、どんな悪の種を蒔いたのか?どんなことを眠れる人の耳に囁いたのか?

アルコールやドラッグへの依存、暴力、強欲、肉欲、無邪気な子供の嘘。
人間が犯す罪は、映像の断片ではあるがゆえに、描かれなかった物語を観客に想像させる。

豊かな自然。閃めく稲光。
四角くエフェクトをかけられ中央にピントがあった画面は、観客に四角い箱に空けられた穴から人の営みを覗き見ているような恰も神になったかのような錯覚を起こさせる。

arakazu