劇場公開日 2022年4月29日

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「アメリカというもの」勝手にしやがれ よしたださんの映画レビュー(感想・評価)

2.0アメリカというもの

2014年7月30日
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鑑賞方法:映画館

単純

難しい

ゴダールによる記念碑的作品。第二次大戦後の、アメリカ文化に恋するフランス(人)の姿がここには見られる。つまり、主人公はまことに「やっかいなことに」アメリカ人女性に恋をしてしまう。最後に裏切られることが予見できるにもかかわらず、彼はその恋から自由になれないのだ。
恋の相手が果たして悪い女なのか、その問いそのものがいかに頼りない価値観の上に立てられているのかは、空港でのインタビューのシーンで語られている。誰のせいにもすることが出来ない自滅への道を、映画は一直線に進む。
フランス映画は、このフィルムも含めたヌーベルヴァーグにより、自らをアメリカ映画と相対化することに成功するのだが、結局は小さなハリウッドとして、他の国々と同様にアメリカの市場戦略にのみ込まれていくのだ。
 この作品は、ヌーベルバーグの嚆矢とも言えるとともに、その後のフランス映画の末路までも予見するものとなったのではなかろうか。

佐分 利信