劇場公開日 2014年6月7日

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女子ーズ : インタビュー

2014年6月11日更新
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片手間戦隊ヒロイン「女子ーズ」まさかの勢ぞろいでインタビュー 福田監督にモノ申す!

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「勇者ヨシヒコ」シリーズをはじめ、「コドモ警察」「HK 変態仮面」などスマッシュヒットを連発する福田雄一監督が、新作で選んだテーマはずばり“女子”。「名前に色が入っている」という理由だけで集められた女子5人が、地球征服をたくらむ怪人と戦う「女子ーズ」は戦隊ものをパロディ化した、まさに福田節全開の“ゆるさ”が見どころだ。だが、キャスティングはゆるいどころか、ガチな豪華さ。桐谷美玲、藤井美菜、高畑充希、有村架純、山本美月という鮮度たっぷりの女優陣が戦隊コスチュームに身を包み、(片手間で)平和を守る姿は必見。劇中、恋に仕事にヤボ用に忙しくなかなか全員そろわない女子ーズの面々が、5人そろって取材に応じた。(取材・文/内田涼、写真/江藤海彦)

桐谷が演じるのは女子・レッドこと赤木直子。美術館建設の夢を実現させようと、建設会社で張り切るOLで、“超”がつく真面目さからおのずと女子ーズのリーダー的存在として、戦隊を率いる役どころだ。

「女子だけで戦隊ものって聞いて、最初は不安もありましたね。でも、レッドの衣装を着てみると俄然テンションがあがり、うれしくなってしまって。衣装合わせの段階ではまだ決めポーズも決まっていませんでしたが、自然とポージングしたくなっちゃって(笑)」と声を弾ませる桐谷。一生懸命でいつも全力というレッドの性格を表現するため「できる限り声をあげて、熱さが表に出るように心がけた」という。コメディ演技にも体当たりでぶつかり「楽しかったし、新しい一面に自分でも触れることができたかなって思います」と瞳を輝かせる。

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女子・ブルーこと青田美佳を演じる藤井も「コメディはほとんど経験がないので、キャラ作りや間合いなどとても勉強になりました」と新境地に手応えを示す。ブルーはメイクも濃い目で“口ワル”なギャルという設定で「今回初めて、つけまつ毛を付けたんですよ。台本を読んだ段階ではどんな映画になるんだろうって(笑)、ちょっと想像できませんでしたが、やっぱり衣装合わせはノリノリで」と笑顔で振り返る。

「戦隊コスチュームのまま、電車やエスカレーターに乗るシーンはそれだけで普通に面白い。衣装のパワーを感じましたね。現場では福田監督の笑い声をバロメーターにしていました。笑い声が大きければ、大きいほど『今のシーンは成功したんだな』って実感することができました」(藤井)

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女子・イエローこと黄川田ゆり役の高畑は、舞台「スマートモテリーマン講座」で福田監督とのタッグは経験済みで「福田監督から今回のお話を頂いて、食い気味に『やります』って(笑)。そのままトントン拍子で出演させていただくことになりました」と述懐。「この現場が始まった瞬間、舞台と比べて福田監督のテンションが跳ね上がって(笑)。『いつもと違いませんか?』と聞いたら、『おれ、楽しくてしょうがない』って。福田さんが幸せならいいかなって」(高畑)

イエローは極貧でバイトをいくつも掛け持ちする苦労人。その分ドライな性格で、「女子ーズ」におけるツッコミ役も担っており「この作品だからこそ集まった5人だし、気楽で協調性がないキャスティングですよね(笑)。こうして5人で取材を受けていても、話がまったく着地しないし」と役柄同様、クールに分析する。

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有村も「コドモ警察」で福田監督と仕事をしており「台本を読む前から、福田監督の作品ならばとノリノリでした」と語る。演じる女子・グリーンこと緑山かのこは、日夜稽古に励む劇団員で、プライベートでも“演劇口調”が抜けない素朴な女の子。「芝居がかったお芝居というのが難しかったです。でも福田監督から『かのこは周りから浮いていれば、浮いているほどいいから』って言葉を信じて演じました。かのこは演技も下手なんですが(笑)、自分の夢を信じるのはすてきだなって」(有村)

劇団の男性演出家に怒りをぶつけ「こんな劇団、つぶすからな!」と罵声を浴びせるシーンは、有村のアドリブ。「この映画に出演し、『思ったことはとにかく、何でもやっていいんだな』って勇気をもらいました。もちろん福田組だからこそ、できちゃうこともありますし」と演技への新しい扉が開いたようだ。

女子・ネイビーこと紺野すみれ役の山本は、アニメや漫画に造詣が深いだけに「このお話を聞いたとき、すぐに『セーラームーン』を連想しました」とニッコリ。ただ、初めてコスチュームを目にした際は「あまりに“メンズ”な感じで、『あっ、こっち?』って……。着てみると新鮮だし、子どもの頃から正義の味方になって、敵を倒してみたいと思っていたので、夢がかないました」と乙女心をときめかせる。

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ピンクではなくネイビーという設定も絶妙で、戦闘中「ブルーとネイビーがかぶっているのはどうかと思う」と女子トークが始まるくだりは、福田演出の真骨頂。山本も「福田監督は今までお仕事した監督のなかで、No.1でゆるいです(笑)。でもそれはキャストを信用しているからこそ。ネイビーはすっごくお嬢様なので、アニメに出てくるお嬢様キャラを少し参考に演じました」と語った。

桐谷美玲、藤井美菜、高畑充希、有村架純、山本美月。旬の若手女優5人がズラリそろった姿は、改めて圧巻だが、当の5人はあくまで自然体。「この5人だからこそ、いい感じのゆるさが出たと思いますね」(桐谷)、「この映画に出演して一番良かったのは、この5人で女子ーズを演じられたこと」(山本)と明かすと、一同は大きくうなずき納得の表情。「女子あるあるをシュールな視点で描いた作品」(藤井)、「シリーズ化? いいですねえ。やるならテレ東の深夜枠ですね」(高畑)、「終始笑いながら、何にも考えず楽しめる作品」(有村)と自信のアピールだ。

ただし、福田監督にはひと言モノ申したいことがあるという。「5人をおいしい焼肉屋さんに連れて行くと約束してくれたんですが、かれこれ1年、まだ実現していないんです」(桐谷)。他の“隊員”たちも「焼肉、絶対お願いします!」と口をそろえた。

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