劇場公開日 2014年3月21日

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「ステレオタイプな中東描写」ローン・サバイバー 真中合歓さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ステレオタイプな中東描写

2022年6月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

今観ても迫力満点なサバイバル映画!!!これを超えるリアル系戦争映画は10年経っても現れなかった・・・・・。

中学生の時に観た本作(年齢バレる)。当時何を思ったのか一人で映画館に赴き、適当にアクション映画っぽいという理由で選んで観た記憶が有る。

多感な思春期真っ盛りだった僕は、映画館で響く圧倒的な銃声と主人公達の必死なサバイバルに引き込まれた!

あれから10年弱の時を経て、今日再び鑑賞。VODで見かける度に「この映画観に行ったんだよな~」なんてスルーしていたらもう10年経ちそうビックリ鑑賞。

さてさて感想に入るとして、本作は実話を元にした作品である。

ので、主人公達が任務に出発→しばらく歩いて敵発見→その場で待機→散歩中の羊飼い達に見つかる→帰したら敵さんが大群で登場!→撤退撤退&撤退→なんやかんやで応援到着USA!!という感じ。

主人公達は速攻でやらかして終始撤退するのが本筋となっているが、これも実話たるが為である。

多少の誇張はあれど、一人の勇猛なスナイパーが敵をバッサバッサ倒して敵さん撤退→「敵が逃げていくぞ!」という事も無く、永遠と追いかけられ続ける。

これはつまり、史実としては劇中のようにバッサバッサ倒していた訳では無いのであろう。

そして本作の肝はズバリ『痛そう』である。

こんなに死なずに落下する映画は観たことがないくらい、崖から落ちて岩に打ち付けられまくる(笑)。これも史実なのだろうか?

あと、そもそもどうやって撮影したのかも知りたい。

当時多感だった僕は、「崖から落ちても案外大丈夫なんだな・・・」という危険思想に陥ってしまったのはまた別の話。

それに身体にも銃弾を喰らいまくるし、肩や足なら大丈夫というモビルスーツのような描写が続き、「あの辺も防弾チョッキ的な感じで分厚いのかな?」と思っていた当時の僕。

今思うと、恐らくアドレナリン的な興奮状態なのか、事前にそういった薬を投与していたのだろうか?

そして今観ると見方が変わるのが、中東タリバンらの描き方。当時の僕は中東=紛争地帯程度のイメージだったので(CODやガンダム00の影響もあり)、今観ると随分とアメリカに都合の良い描き方だな~なんて思ったり。

大体彼らからすれば住む土地を荒らされている訳で、色々な見方の出来るSNS社会となった今では、「スカーフ巻いた悪のタリバン!」というステレオタイプにはちょっと拒否反応。

そういえば、最近はああいうステレオタイプな中東悪役の映画、減りましたね。

まあ、日本人からすると馴染みのない俳優さん達が馴染みのない中東で馴染みのない目的を果たす内容となっておりますので、どうしても銃撃戦らがメインのアクション映画として観てしまうと思います。

もちろんそれでも面白いのですが。

真中合歓