「ロシア人の自虐史観も垣間見え」ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火 REXさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ロシア人の自虐史観も垣間見え

2022年3月12日
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ドイツの戦車、ホワイトタイガーはまるで亡霊のように突如現れて襲ってくる。
これは予期せぬ争いや災いは、預かりしらぬところで起こるということを示唆しているのだろうか。

終盤、ヒトラーの口からロシアの自虐史観的な台詞が飛び出す。

「ソ連という国は陰気で暗い。あんな国はヨーロッパではない」と(その話を聞いているシルエットの男は誰なのだろうか)

作り手のロシア人脚本家やスタッフがそう思ってるからなのだろうけど、少し悲しいね。ロシア人=スラブ民族なのだから、もし西側ヨーロッパ人が割とそのような価値観を共有してるとしたら、ロシアが西側とは違う、と頑なになるのもわかる。

生のロシア人とは知り合いではないが、フィギュアスケーターが意外とユーモアに溢れた演技をしたり、サービス精神溢れるパフォーマンスをするので、そんなに真面目で陰気にではないのでは?と思ったりもする。

話としては、戦争に膿んでいるのか、人間に絶望しているのか、諦観した雰囲気が終始漂い、淡々とすすみそして終わった。戦車同士の激突も、本物を使っているとはいえ、迫力はそれほどなかった。

REX