劇場公開日 2014年11月8日

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「おっさん版大島の日常」福福荘の福ちゃん kenMaxさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0おっさん版大島の日常

2015年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

一言で言えば、実にくだらない。

くだらないけど面白い。おっさん版大島の演技とも自然とも取れる存在感。
いやー、監督考えましたね!ほとんど大島さんをイメージして作った作品です。
内容はほとんどどうでも良い話です。心優しいおっさんのヘンテコな運命です。

この作品が良いのは、大島美幸の演技に無理強いをせず自然なまま撮っている所です。
演技の上手い下手は度外視して、話し方や台詞で人情味溢れるコメディ作品としてまとめています。
俳優重視で作り上げる作品というのもあるのだなと新しい発見をした気分です。

荒川良々の存在は非常に重要です。
大島美幸は素人なので、荒川良々が演技力でカバーしています。
見た目がこれだけ似てるのも凄いですけどね。兄弟の設定だと間違えている人もいるみたいですが、親友です。

水川あさみ(杉浦千穂)のストーリーでは、北見敏之頑張ってんなぁというのが一番の印象でしたw
なかなか奇抜なカメラマン設定でした。
配役として水川あさみでは綺麗過ぎたかなという印象もあります。
序盤の福田辰男と杉浦千穂が全く違うストーリーで進んでいくので、それぞれの世界観を明確にするには良かったと思いますし、
美女と野獣的な意味もあるとは思いますが、二人のストーリーが重なった時に少し違和感がありました。
もう少し和のイメージを持った人でも良かったかな。
千穂と辰男の繋げ方などは、う~んという感じはありますが、ある種のファンタージー作品と思えば大丈夫です。

他の方もおっしゃっていましたが、カレー屋のシーンは爆笑できます。
古舘寛治が良い味出してます。ありそうですよね、こういうカレー屋。

最近の邦画でたまに気になるのは、精神的に何かしらの問題のある人物を犯罪者にする傾向があることです。
そういう人は犯罪者になるんだよと、ちょっとした差別感を感じさせます。

kenMax