劇場公開日 2014年2月22日

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「北方領土の少年」ジョバンニの島 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5北方領土の少年

2015年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:75点|音楽:65点 )

 北方領土を舞台にしているからといって、あまり政治的になったりすることなく当時の子供の体験を子供目線で描いている。戦争体験というよりも、当時の生活の様子が戦争も絡めてわかる。当然のことながら悲しいことや不条理なことがたくさん起こるのだが、そのような過去のことが少年の人生の忘れられない一部として存在し、それをありのままに見せてくれる。戦闘やシベリア送りといった悲惨なところを直接的には描かないしやや綺麗にまとめようとしている印象はあるが、故郷も家族も幼い恋心も失ってしまった少年の数年は、現在日本の歴史の一部としても興味深かった。

 映像は木版の板目や汚れ・硝子窓についた霜など、ちょっとしたところまで良く描けていた。

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Cape God