「ドイツ人医師」見知らぬ医師　みつまる。さんの映画レビュー（感想・評価）

見ている最中はそうでもなかったが、見終わった後にもう一度ストーリーをじっくり振り返ってみると、底知れぬ恐怖を感じて思わず全身が硬直してしまった。
長年に渡り自分の体に染み付いた習慣や習性と言ったモノは、年齢や環境が変化してもそう簡単に変えられるものではない。ここに登場する物静かなドイツ人医師・グレゴールの場合はメモ書きをすること。だが、その内容は医師の書くカルテとは何かが違っていた…。
ネタバレになるのでそう多くは語れない作品だが、この世にこんな悪魔のような人間が実在したことを、みなさんにも知って欲しいと思いました。
『ブラジルから来た少年』や『マラソンマン』の原作は、本作で描かれているユダヤ人から「死の天使」と恐れられたナチス将校ヨーゼフ・メンゲレの南米での逃亡生活をもとにして執筆されていたんですよね。