ヨコハマ物語のレビュー・感想・評価
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善人家主とシェアメイト
訳ありの悩みをかかえる女性たちがお人よしの家主やシェアメイトとの心の交流を通して本物の家族以上の絆を結び、強く明るくリブートしてゆくお話。喜多監督は吉行和子さんで女性ばかりの海辺の「シェアハウス」物語を撮ってみて奥田瑛二さんで膨らませてみたかったのだろう。
奥田さんも怪しいフェロモンと毒気を封印してすこぶる善い人を好演、北乃きいさんの狂言回し、いつも本音全開ぶりがハラハラするも心地よい。子役の星流ちゃんも上手い、すごいキャスティングですね。
音楽はいまいちあか抜けなかったが雰囲気は出ていた、秀逸なのは編集、思い入れのたっぷりなシーンのカットの間合いが絶妙、あと1秒長かったから臭くなるところを早めに切り上げるので嫌味が残らないプロの仕事を見た気がします。
比べるのもどうかと思うが是枝監督の「万引き家族」より澄み切った青空のような爽やかさで疑似家族を描いている点では社会的インパクトは薄いものの遥かに好ましい。横浜という街は実はいろんな顔を持っている、元町や山手のハイカラな洒落た顔の裏には野毛や伊勢佐木町の如何わしさ、昔の日活映画によく出てきたメリケン波止場の暴力の臭いもあるのだが本作ではあくまでも綺麗・綺麗な顔に徹している、だから「ヨコハマ物語」なのかも知れない。
一緒に帰ろう
奥田英司のまわりに訳ありの女子が一人また一人と居候してくる。
彼のさりげないコミュニケーションの
取り方が彼女達にはちょうどいい。
人の縁が、欠けていた彼女達の心の
隙間を埋めていき、生きる活力源に
なっていくのが心地いいです。
孤独感に包まれる時間に本作は、
ビタミンになります。
こういう暮らし方もありかなーと
気づかされる作品です。
帰るところがあれば人は安心できる。
現実感ないところもあるけど、
作品としては心地いいので
リラックスしたいときにちょうど
いいです。
おすすめ。
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