劇場公開日 2014年2月8日

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「“間”が全く合いませんでした。」ニシノユキヒコの恋と冒険 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5“間”が全く合いませんでした。

2014年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

萌える

話や設定は鑑賞後に色々と考える要素が多め。
演者も個人的に好きな尾野真千子と成海璃子が非常に可愛かった。
また設定に無理が有り過ぎるニシノユキヒコを竹野内豊が飄々と演じている点は好感が持てた。
それだけで比較的高評価…といきたい所なのですが。。

映像の“間”が最悪。
これは監督である井口奈己の感性が全く合わなかったのだと思います。

場面場面の合間に差し込まれる映像。
一つの風景を前から後ろまで、右から左まで比較的に幅や奥行きを持って撮っているのですが。
この映像の固定時間が長過ぎ。
背景を固定して状況の変化を描く作品は多々ありますが。
本作は固定した上で大した事が起きない。
変わらない風景に対して「何か起きるかも」という緊張感を何度も強いられるため疲れます。
或る場面ではこの固定場面に耳障りな音まで固定されるため、不快感は半端無いです。
場面の意味を考える、という所には行かず、ただただ不快。
この“間”の取り方で本作が嫌いになりました。

登場人物の設定としてはニシノユキヒコが永続的な愛を求めているという設定が邪魔。
彼は楽しい関係を求めているものの固定の庇は求めておらず。
次から次へと只々美味い物を形式問わず求める様は「孤独のグルメ」や「ワカコ酒」といったグルメ漫画に通じるものがあります。
そんな彼が永続的な愛を求めるという滑稽さは哀しい面白さもあるのですが、違和感の方が大きかったですね。

また女性側の描き方も単調。
種類の違う女性が6名も出てきているのに結末は全て同じ。
これこそ女性側のステレオタイプな描き方なような気がするのですが…私がモテない男だから分からないだけでしょうか??
一人くらい、こんなニシノユキヒコと付かず離れずの関係を続ける人がいても良いと思うんですがね。
そういう意味では本田翼演じるカノコは惜しかった気がします。

兎にも角にもイチャイチャシーンが過多な本作。
尾野真千子と成海璃子のイチャイチャが思いの他良かったのは確かです。
尾野真千子はオフィスでの人目を憚っているようで憚っていない場面。
成海璃子は部屋での足を伸ばして縮めての場面。
…最高に可愛かったです。

登場人物のイチャイチャシーンが観たい方で、なおかつ何も起きない固定場面や設定の違和感に耐えられる方。
オススメです。

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Opportunity Cost