劇場公開日 2013年11月23日

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「旨みと苦みのスキヤキ・ロードムービー」ジ、エクストリーム、スキヤキ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0旨みと苦みのスキヤキ・ロードムービー

2016年5月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

単純

このタイトルからは内容を推測するのは不可能。
で、本筋は…
15年振りに再会した絶縁状態だった元親友二人。また妙にウマが合って、女二人を連れ立って海を見に行く事に。何故かスキヤキ鍋を持って。

ほとんど予備知識ナシで見たのでシリアスなのかも分からなかったが、これがなかなかいい感じのユルさ。
監督は前田司郎、これが初メガホン、「横道世之介」の脚本を手掛けていた人。
あ~、分かるわ~、この雰囲気、この世界観。

とにかく、そこら辺に居そうな男女の動向をただ眺めているようなものなので、勿論劇的な事は起きず、退屈な人には退屈。
背景や状況の説明も無いようなもの。
唐突に終わるし。
だけど、やり取りはユーモラスで、間の取り方も絶妙で、ついクスッと笑えてしまう。
軽妙な会話劇。
それぞれの気まずい関係性や哀愁なども同時に滲ませる。
冒頭と、所々挿入されるその冒頭シーンの続きは結構しんみり。
実はこれは、ある人物の喪失からの再生の物語。

「ピンポン」以来の共演となる井浦新と窪塚洋介。
個性的な役が多いこの二人が普通の役を普通に演じる辺り、さすがは曲者。
市川実日子、倉科カナも巧い。

近大