劇場公開日 2007年3月3日

「最高に美しい一本」二十四の瞳 デジタルリマスター版 よしたださんの映画レビュー(感想・評価)

5.0最高に美しい一本

2015年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

楽しい

3本の畑の畦を子供たちの列が順番に通り過ぎていく。
低木の桜の林を先生を先頭にした子供たちの列車が巡る。
いずれのシーンも音楽的なリズムを伴う息をのむような美しいシーンである。
フレームインから画面を横切ってフレームアウトする被写体。
映画の描こうとする世界は被写体となる人々の行く先だ。
なんの損得も関係なく人を思う心がスクリーンに満ち溢れる。
人生のたった少しの短い期間でもよいから、このような純粋な思いを人と通わせることができたなら。このように思わずにはいられない。
最高に美しい映画だ。

佐分 利信