「見事」インターステラー O.S.さんの映画レビュー(感想・評価)
見事
導入からすでに不穏な空気が漂い、事件性を感じた。
静かな日常の中に、どこか世界の終わりを予感させるような緊張感がある。
一方で、主人公が宇宙へ向かうまでの流れには、
やや駆け足な印象も受けた。
地球での背景説明が少し置き去りにされているようにも感じた。
映像のスケール、音楽の重厚さ、そして時間や愛といった普遍的なテーマが、一体となって観る者を飲み込んでいく。
徐々に深く引き込まれていく構成は見事だった。
終盤は少し理屈が先行する部分もあるが、
それでも映画全体としての誠実さと余韻は確かなものだった。
満点には届かない。
それでも本作は、
現代のSF映画の中で最も雄大で、最も人間的な作品のひとつだと思う。
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