劇場公開日 2013年11月1日

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「天才の軌跡」スティーブ・ジョブズ(2013) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0天才の軌跡

2016年7月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

知的

幸せ

アップルの創始者、スティーブ・ジョブズの伝記映画。
アシュトン・カッチャー版とマイケル・ファスベンダー版を一気に鑑賞。
まずは、アシュトン・カッチャー版の感想から。

キャスティングについて。
スティーブ・ジョブズと言うと晩年の姿しか印象に無い為、アシュトン・カッチャーを配するなんてイケメン過ぎないかい!?…と思ったが、若き頃の姿が意外にも似ててびっくり。
エンディングでは他のキャストも本人写真と紹介され、こちらもかなりのそっくり度。

作風について。
王道の伝記物語。
放蕩の学生時代~仲間と共にガレージからの立ち上げ~画期的な商品の開発~そのワンマンぶりから次第に仲間や上層部たちとの確執が広がり~アップルを追われ~復帰。
スティーブ・ジョブズを知るには無難な作りではあるが、いずれも型通りで、殊に異端児の伝記としてはもうちょっと何かスパイスが欲しかった。
アップルを追われてからピクサーに携わっていたエピソードも描いて欲しかった。

実を言うと、ジョブズが産み出した商品を持ってる所かほとんど使った事も無い。iPhoneとかiPadとかiPodとか、何がどう違うの?レベル(笑)
“スティーブ・ジョブズ”という人物や何を作ったかは勿論知ってるが、その逸話などTVの番組などで“見てちょっと知った”くらい。
なので、ジョブズ本人やアップルについて知ったような事は言えないので、見て感じた事を。
つまり、“天才とは?”。

以前「セッション」のレビューでも似たような事を書いたが、天才のやる事は凡人には理解出来ない。
言い換えればそれは、前例の無い理解出来ない事をやるから天才なのだ。
天才はいつだって、孤高で孤独。
他を突き放し、他も着いていけない。
だがやがて、飽くなき探求心が、他の心を引き寄せる。
スティーブ・ジョブズはその塊だ。
アップルに復帰を乞われた際も、「それ見ろ、俺が居ないから」なんて卑しさは無い。(いや、実際はあったかもしれないが、本作からはそうは感じなかった)
ただただ、アップルの可能性と創造。
天才は不可能に挑戦し続ける。
クレイジーな人に乾杯!

近大