劇場公開日 2014年4月1日

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「タランティーノパクリちょいスベり芸人」サンブンノイチ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5タランティーノパクリちょいスベり芸人

2017年4月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

品川ヒロシの映画監督3作目。
2015年には4作目となるゾンビ映画も発表したが、いつも見るのは後回しなので、今頃。その4作目もまあいずれ。

品川ヒロシ監督作は前2作共、自身の原作を自身で監督したヤンキー×お笑いで、好きな人には好きらしいが、個人的にはあまり…。
今回は初の他人の原作で、初の他ジャンル。お笑いはあるけど。

とあるキャバクラの雇われ店長シュウ、ボーイのコジ、常連客の健さん。
金でどん詰まりの3人の男は人生の一発逆転を賭けて、銀行強盗を計画。
成功させるが、大金の取り分を巡って仲間割れ…。

…を発端に、次から次へと起きる“アクシデント”。
ファム・ファタールなキャバクラ嬢、共に“モンスター級”のヤバ過ぎるオーナーと裏社会の女ボス。
誰が敵で、誰が味方か。
クセあり過ぎの登場人物たちの思惑が交錯。
騙し合い、裏切り、伏線も張られ、二転三転。
漫才のようなやり取り、掛け合い、ユーモア交え、テンポ良く。
スカッと爽快に…の果てに、最後の最後に思わぬオチ。
ストーリー的にも題材的にもジャンル的にも、さほど期待してなかった分、意外と面白かった。

しかし、全てが最高という訳ではなかった。
内容的には悪くなかったが、少々しつこさ、ウザさが鼻に付いた。まるで、TVで見る芸人としての品川ヒロシそのもののような。
度々挿入される映画ネタ。
本来ならこういうのニヤリとする所だが、どうだ? 俺って映画通だろう?…と言わんばかりの品川ヒロシのドヤ顔がちらつく。
うんちくを見せびらかすようではなく、タランティーノだったらそこら辺、巧みなオマージュにしている。
本作、タランティーノ路線を狙ったそうだが…、個性的なキャラが繰り広げるコン&クライム・ムービーだけがタランティーノ作品って訳じゃない。

再三、面白かったのは面白かった。
やはり一番しっくり来ない理由は、品川ヒロシが好きか嫌いか、かな…(^^;

近大