バーニーズ・バージョン ローマと共にのレビュー・感想・評価

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5.0切ない。

2023年11月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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とても切ない。
レビューも少なく、評価もそれほど高くない作品だけれど。自分には刺さった。

こういう映画に出会った時点で、「いま、鑑賞者がどのような年代や境遇にあるか」で、評価や、受け取られ方は、きっとずいぶん変わると思うのだ。

もちろん小学生向きではないし、
若者・青年たちにもこれはピンとこないだろう。
幸せであったり、上向きの人生の最中にある人たちには、まだ当分先の、関係のないストーリーなのだ。

しかし、
両親や、配偶者や、昔の恋人とか、
大切なそういう人たちが幾星霜を経て
・歳を取ったり、
・亡くなったり、
・病気になったり、
・そろそろ認知症が始まったりと、
自分自身がこういう年代になると、
この物語は「まさしく血を分かった肉親の、切なるストーリー」として、
僕らが対面することになる「家族のアルバム」なのだ。
あるいは昔、かつて結婚し、自分が愛していた、かけがえの無かった誰かの、そういう風の便りを知ると
寂しくて胸が痛む、

・・これはそういう映画なのだと思う。

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きのうラジオで、エリック・クラプトンの「My Father’s Eyes」を聴いた。
父親を知らずに育ったクラプトンが、今は息子を事故で失った父としての立場から、自らを静かに歌うララバイだ。

「ティアーズ・イン・ヘヴン」(Tears in Heaven)が突出して有名なクラプトンだけれど、「My Father’s Eyes」では、父親として父を見、父親として子を見るクラプトンの視座がある。
そしてもうひとつ。「亡き父の眼差しを感じてその父親と語らう」という歌詞の名曲だ。
これを聴いた直後でなければ、この映画はこれほど僕に響いて来なかったかもしれない。

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本作品は、
ひとりの父親=バーニーズの一生を、そのまた父親である祖父(ダスティン・ホフマン)の半生を絡めて見せている。
そして物語はバーニーズの息子(ジェイク・ホフマン)に引き継がれていく、これは男たち三代の記録なのだ。
とても素朴で、とつとつとしていて、家族小説が原作であることが、映画が始まってすぐに分かる。

主演は、どんな映画でも酩酊しているダメ男のポール・ジアマッティ氏、
本作でもおんなじようなキャラクターで立ち回るものだから「またかよ~」と失望してデッキを止めよかと思ったほどだった。
本当に途中で飽きてしまった。

ところが「物忘れ」が始まり、彼の認知症の出現から、画面に引き込まれた。

「僕の父と祖父はこんな人だった・・」という回顧の述懐ものとしてこのスクリーンを観るならば、
こんなに胸に迫るストーリーは無い。
派手さは無い。そして
長いけれど。

「母を傷つけたつまらない男」としてポール・ジアマッティを描写する、息子ジェイク・ホフマンの、我慢強くて温かい視点が、この小説のスタンスでしょう。

いい映画でした。

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僕は、
父のデイケアの相談のために、先週、ケアマネジャーさんと打ち合わせをしたところです。

父が死んだら、その墓の上に小石を乗せてやりたいし、
僕が死んだら、息子にも、墓参りしてくれた印に、僕の墓石に石つぶてを置いてきてもらいたい。

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きりん

3.0ダスティン・ホフマン推し

2020年5月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2020年5月19日

映画 #バーニーズ・バージョンローマと共に (2010年)鑑賞

#ポール・ジアマッテイ 主演の大人のラブコメディ映画。この風貌なのに主演作が多いのはしっかりとした演技が評価されてるんだろうな
相手役の #ロザムンド・パイク は #ゴーン・ガール では綺麗だったのにここではのっぺり顔

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とし